サスペンション
キャンバーシムのマニアな話 ②

2009年03月23日(月)

先日、キャンバーシムの件で、

実際に装着された方から、ご質問がありました。

 

装着後に、アライメントを計測したら、

「カタログ表記の数値と微妙に異なる」 といった、

内容でした。

 

もちろん、カタログ表記の数値は、

実際に我々のデモカーで、キャンバーシムを装着し

計測したものです。

 

が、しかし、

トーションビームは、溶接等により製造されていますので、

若干の個体差が発生しています。

 

この個体差は、メーカーの整備書にも記載されていますが、

一体物として製造されるだけあり、

「範囲」 は、そこそこ広く設定されています。

 

たとえば、キャンバーであれば、

整備書では、

-1° ±1° といった表記になります。

 

要するに、1° ネガ が基本となり、

0°~-2° の間に入っていればOKということになります。

 

弊社では、2台のデモカーがあり、

キャンバーを計測すると、2台とも、

-1° 20′ であったことから、

カタログには、-1° 20′ が、-2° 30′ になると

表記をしています。

 

以上のことから、ノーマルで、

もし、キャンバーが-1° ちょうどであれば、

キャンバーシムの装着後、

-2° 10′ 近辺のキャンバーとなります。

(このあたりは、ゲージによっても若干の誤差が発生します)

 

これは、ある面、一体物の宿命です・・・。

ですので、

TM-SQUARE のキャンバーシムは、

純正状態から、

トーインが、20′ レスになり、

キャンバーが、1° 10′ ネガ方向になるという認識で

理解していただくと、ありがたいです。

 

我々の確認した車輌の中で、

これらの数値が、上限、下限近辺のものはなく、

ほとんどが、基準の中央近辺に存在していましたので、

あまり神経質になる必要は、ないと思いますよ。

 

以上、キャンバーシムのマニアな話 ② でした。

 

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サスペンション
キャンバーシムのマニアな話。

2009年02月12日(木)

TM-SQUARE で販売しているキャンバーシムのことで、

メールにて、ご質問いただいたことがあります。

 

内容は、「なぜ、4枚が1SETなのか?」 です。

確かに、WEBサイトやカタログへの表記だけでは、ちょっと不十分だと反省です。

 

では、ちょっとばかしご説明を。

ZC31S のリアのサスペンションは、トーションビーム式という仕様になり、

ストラット式や、ダブルウィッシュボーン式のように、

トーイン、キャンバーを調整することができません。

 

そこで、トーションビームと、アップライトの取付け面に、

テーパー形状のシムを挟み込んで、トーイン、キャンバーの数値を

変えるパーツが、キャンバーシムです。

 

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ちょっと、わかりづらいですが、

トーションビームと、アップライトの取付け面との間に、挟まれている、

シムが見えますか?

試作品なので、シルバーですが・・・。

 

でも、トーションビームと、アップライトの取付け面との間に、

テーパー状のシムを入れると、厳密には、固定するボルトが

垂直にかからなくなってしまいます。

 

なので、シムを1輪に対して、2枚使用するんですね~。

下の図をご覧下さい。

 

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そうです、ボルトのかかる部分に、シムとはまったく反対の形状のものを

挟み込めば、トーインやキャンバーが変更でき、おまけにボルトも垂直に

かかるようになります。

これなら、ボルトの緩みといった問題も発生しません。

 

なかなかのアイデアでしょ?

もちろん、このアイデアは、今西先生 ですが・・・。

今西先生 その2

 

TM-SQUARE のキャンバーシム、

サーキットでのタイムアップに、ぜひ、ご活用ください!