BILLION OILS
BILLION OILS エンジンオイルの 詳細解説! ③

2014年01月25日(土)

さぁ~、今夜は、

BILLION OILS エンジンオイル 詳細解説!  第3回 です。

お約束どおり、まずは、ベースオイル の解説から!

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「Gr3プラス」 & 「2種類のエステルオイル」

BILLION OILS エンジンオイル シリーズ には、最新鋭の化学合成油 「Gr3プラス」

に、有機 モリブデン と相性の良い 「2種類の エステルオイル 」 を バランス よく配合し

たベースオイル をして採用しています。

エステルオイル を 2種類使用する目的は、高温域における フリクションロス を

抑制するために、重要な役割をする 「有機モリブデン」 を有効に活用するためです。

エステルオイル には、極性と呼ばれる 金属表面に付着する力があり、

の金属付着力が違う、2種類のエステルオイル を使用することで、

「有機モリブデン」 の効力を最大限に高めています。

① 極性 (金属表面に付着する力) が大きなタイプ の エステルオイル

② 極性 (金属表面に付着する力) が小さなタイプ の エステルオイル

低温域では、 ① エステルオイル の金属付着力により、ドライスタート 時から、

厚い油膜にて、ハイレベル な潤滑を行いますが、① エステルオイル のみの使用では、

高温域にて、有機モリブデン が、金属への吸着競争に敗れ、上手く作用してくれません。

(① エステルオイル の金属付着力が強く、有機 モリブデン が金属へ付着できない)

そこで、② エステルオイル を併用することで、高温域では、「有機モリブデン」 が、

金属へ付着することができ、効果的な潤滑を行うことが可能となるのです。

BILLION OILS エンジンオイル は、低温から高温まで、理想的な潤滑環境を確保

するため、「Gr3プラス」 に、これら 「2種類のエステルオイル」 を絶妙な バランス で

ブレンド した 100% 化学合成 の ベースオイル を採用しています。

要するに、金属への付着力が違う 2種類の エステルオイル を 使用することで、

反応型添加剤と呼ばれる 「有機モリブデン」 が、シッカリ と、金属表面に付着できる

ベースオイル 配合としたことが、一番の ポイント となります。

※ 反応型添加剤とは、金属同士が直接 触れ合う面に付着し、押し潰されながら

潤滑を行うタイプの添加剤です。 「有機モリブデン」 の場合、押し潰させることで、

「二硫化モリブデン」 に変化し潤滑を行います。

そして、エンジンオイル の解説で、よく耳にする

「ポリマー」 についても、少々、解説したいと思います。

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エンジンオイル の説明に、必ず登場する 「ポリマー」 と呼ばれる物質。

「ポリマー」 とは、高分子体 (分子量の大きな分子) のことを指し、オイル に添加

することで、高温での粘度が向上することから、粘度向上剤とも呼ばれています。

では、下図を見てください。

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これは、一般的な エンジンオイル に使用されている ポリマー です。

特徴としては、常温では、丸まった糸くずのように表面積を小さく保つことから、

低温での粘度には、あまり関与しません。

(低温では、粘度が必要以上に上昇しないようにする)

そして、温度が上昇するにつれて、ポリマー が伸び、一本の高分子体となることから、

オイル の粘度が上昇します。このことから、低温域では、必要以上に粘度を上げる

ことなく、温度上昇により粘度が低くなる高温域のみ、粘度を高くすることが可能と

なるのです (これが、ポリマー を使用する最大の メリット です)。

余談になりますが、料理に使う 「水溶き片栗粉」 も、ポリマーの一種です。

スープ状のものに、 「水溶き片栗粉」 を加えて、温めると、とろみ が付きますよね!

これは、粘度が向上している証なのであります。

で、話は戻りますが・・・・・、

エンジンオイル の場合、一般的な ポリマー では、高温、高負荷の状況下で、

「せん断」 を受けることにより、ポリマー が破壊されることから、継続使用における

オイル の粘度低下に問題がありました。

そこで、BILLION OILS では、最新の ポリマー 技術を駆使し レーシングオイル にて

実績のある、「せん断」 に非常に強い スターポリマー (星型高分子) と呼ばれている、

ポリマー を ごく少量のみ使用しています。

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スターポリマー の メリット は、足の数が多いことから、「せん断」 を受けた際に、

ポリマー の引き伸ばされる量が構造的に短くなるため、「せん断安定性」 に優れています。

よって、高温、高負荷の状況下で、強い 「せん断」 が、発生しても、長期間、粘度を維

持し続けることが可能となりますので、スポーツドライビング における 粘度劣化の スピ

ード が緩やかで、ロングライフ であることも、大きな メリット となります。

なんだか、オイル の解説では、いつも悪役的な扱いを受けている 「ポリマ-」 ですが、

中には、とっても優秀な 「ポリマー」 も、いるんですよね~。

恐らく、大昔は、分子量の小さな 廉価な鉱物油 に、「ポリマー」 を多用し、

高級 オイル と同じような、「SAE 粘度分類」 として、販売していたようですので、

そのあたりの イメージ が、いまだに残っているのかも知れないですね。

では、次回は、エンジンオイルの最終回

5w-40 10w-40 のスペックについて、お伝えしますね!

BILLION OILS
BILLION OILS エンジンオイルの 詳細解説!②

2014年01月24日(金)

 

みなさん こんばんは!

今夜は、BILLION OILS エンジンオイル 詳細解説! 第2回 です。

 

 

今夜も、エンジンオイル の 粘度について、話したいと思いますが、

その前に、粘度といえば、よく耳にする、「SAE 粘度分類」 について、

少々説明を行いたいと思います。

 

 

 

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0w-20 5w-40 15w-50 など、一般的に、エンジンオイル に表記されている粘度

は、「SAE 粘度分類」 と呼ばれるグループにより、分類されています。この規格は、

エンジンオイル の粘度を、CCS粘度計を用いて、-10 ~ -35℃ での低温粘度、

そして、動粘度計を用いて、100℃ での高温粘度を測定し、その計測結果から、

「SAE 粘度分類」 に振り分けられています。

 

 

マルチグレードオイル では、低温粘度は、0w 5w 10w 15w 20w 25w まで、

6種類のジャンルで表記され、数字が小さいほど、低温時の粘度が低くなります

(サラサラしている)。

 

 

また、高温粘度は、20 30 40 50 60 まで、5種類の ジャンル があり、

数字が大きいほど、高温での粘度が高い (ドロドロ している) ことが特徴となります。

 

この低温粘度と、高温粘度を組み合わせて、粘度表記は行われます。

 

 

0w-30  vs  5w-30    低温粘度は、5w-30 の方が高く、高温粘度は、同じ ジャンル。

10w-30 vs 10w-40    低温粘度は、同じ ジャンル ですが、高温粘度は、10w-40 の方が高い。

5w-40  vs 15w-50    低温粘度、高温粘度 ともに、15w-50 の方が高い。

 

 

 

また、使用目的によっても、適合する粘度分類は、違ってきます。

 

0w-20  0w-30 等  一般的に、 省燃費/ローフリクション に対応する SAE 粘度

5w-40  10w-40 等  一般的に、 サーキット での スポーツ 走行 に対応する SAE 粘度

 

(上記は、田中の個人的な見解です)

 

 

 

 

では、SAE 粘度分類が、同じであれば、それらのオイルは、すべての温度域で、

同じ粘度特性なのでしょうか?

 

答えは、NO です。

 

 

なぜなら、SAE 粘度分類にて、同じ分類となった場合でも、その領域内の上限近辺と、

下限近辺の粘度では、厳密には同じ粘度にはなりません。

 

たとえば、同じ 「40」 という高温粘度表記であっても、「30」 に近い、「40」 と、

「50」 に近い、「40」 では、粘度が違ってくるのです。それに、5w-40 と、10w-40

の比較では、高温側の表記粘度は、同じ 「40」 であっても、低温側の粘度が高い、

10w-40 の方が、高温側の粘度も、少し高くなる傾向にあります。

 

なお、SAE 粘度分類では、高温粘度を 100℃ のみで測定しているため、

サーキット 走行等により、油温が 100℃ 以上となる超高温域では、オイル の クォリティ に

よっては、粘度が大きく異なることがあります。

 

 

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そこで、BILLION OILS では、すべての試作品に対して、150℃ おける粘度も計測し、

100℃ から、どの程度、粘度の落ち込みが発生しているかを 必ず確認して、

開発を行ってきました。

 

それは、机上の スペック に囚われることなく、実用域において、「絶対的な信頼性」 を

得るために、必要不可欠な、条件であることを知っているからです。

 

 

 

 

 

いかがでしょうか?

いままで、なんとなぁ~く、理解していた 「SAE 粘度分類」 ですが、

なかなか、奥が深いですよね~。

 

 

 

 

 

 

また、粘度を突き詰めるには、実際の使用状況に 近い状況にて、

テスト/確認 することも非常に重要な要素となります。

 

 

 

「せん断」 による 粘度劣化

 

SAE 粘度分類 における 高温粘度を 計測する テスト では、オイル を過熱して、

限定された温度 ポイント (100℃) において、動粘度を計測します。しかし、実際の

エンジンオイル は、エンジン が発生する熱により、温められるだけではなく、

金属間の狭い隙間を エンジンオイル が潤滑する際に、必ず 「せん断」 を受けながら、

温度が上昇します。

 

この 「せん断」 により、オイル の粘度を維持している ポリマー (高分子)が、

破壊されることで、オイル の粘度が著しく低下することがリます。

 

たとえば、まったく同じ オイル でも、「せん断」 を伴って温度が上昇した状況と、

オイル を加熱して温度が上昇した状況とでは、明らかに 「せん断」 を受けた方が、

粘度が低くなります。

 

よって、「せん断」 に強い タイプ の オイル と、そうでない オイル との比較では、

規格上は同じ粘度であっても、実際、「せん断」 を受けた状態での粘度は、

大きく異なることがあるのです。

 

 

BILLON OILS では、すべての試作品に対して、 「せん断」 を受けながら、

オイル の温度を上昇させた状態でも、粘度の計測を行いました。

そして、 「せん断」 に強い材料のみを抜粋し、採用しました。

 

 

 

 

 

 

いや~、粘度は、ホント 深いです・・・・・・・・・・。

 

 

 

ここで、今回の おさらい を ザックリ行いますと、

 

 

BILLION OILS エンジンオイル シリーズでは、

サーキットでも安心な、高温での粘度を確保するため、

 

 

 

 

① 通常 100℃ のみ計測する 高温粘度 を 150℃ まで計測している。
(実際の使用状況の上限値で確認!)

 

② 高温粘度を確認するとき、「せん断」 を受けた状態での粘度も計測している。

(こちらも、実際の使用状況 に近い状況で確認!!)

 

 

 

 

といった項目を追加し、材料を抜粋し、粘度を決定しました。

 

 

いやはや・・・、

今回も、かなりマニアックな内容ですよね・・・・・。すいません・・・。

 

 

 

 

 

では、次回は、

ベースオイル と ポリマー について 解説を行いたいと思います。

 

 

 

 

BILLION OILS
BILLION OILS エンジンオイルの 詳細解説! ①

2014年01月23日(木)

BILLION OILS の詳細解説。

いよいよ、本日からは、

BILLION OILS の中核となる エンジンオイル となります。

まぁ・・・・、ミッションオイル で、あんなに、マニアックな

説明となりましたので、

エンジンオイルは・・・・、

みなさん、申し訳ありませんが・・・・、覚悟してください(笑)

では、はじめたいと思います!

まず、エンジンオイル に関する 我々の ポリシー は・・・・・、

「エンジンオイル は、攻める パーツ ではなく、守リの パーツ である」

これが、BILLION OILS エンジンオイル シリーズ の ポリシー です。

確かに、低粘度、低 フリクション による 「攻め」 により、エンジン の ピックアップ

性能は向上します。しかし、この 「攻め」 による代償は、スポーツドライビング

において、油温が上昇してしまうと、オイル の粘度が下がることから、

油圧低下を招き、確実に エンジン 内に ダメージ を蓄積してしまうのです。

BILLION OILS が、目指したもの。それは、「絶対的な信頼性」

「いつでも、安心して 走ることに集中できる」 といった、優れた ドライバビリティ を

実現するため、たとえ油温が上昇しても、粘度低下を抑制し、安定した油圧を確保する

サーキット 完全対応の エンジンオイル です。

ドライバビリティ に優れた、「究極の守備力」

それが、BILLION OILS エンジンオイル シリーズ 最大の メリット なのです。

といった、感じの エンジンオイル なのであります。ハイ。

(求めたもの・・・・・、とっても シンプル でしょ?)

そして、この ポリシー にある 「究極の守備力」

原動力となっているのが、粘度に関する 考え方 なのです。

たとえば・・・・、

エンジンオイル が原因で、エンジン が壊れる ほとんどの パターン は、

油温の上昇 → エンジンオイル の粘度低下 → 油圧の低下 → メタルトラブル!

の パターン となり、要するに 「油断」

そう、「油膜が途絶えること」 が、最大の原因となるからなのです。

しかし・・・・、

スポーツドライビング において、油温の上昇は、避けては通れない・・・・・・。

だからこそ、油圧低下を発生させないために、

粘度低下を徹底的に抑制する テクノロジー が必要となりました。

エンジンオイル の 粘度にとって重要なこと

油温と粘度の関係

 

オイル の粘度は、温度により変化します。

油温が低いと、粘度は 高く (ドロドロ している)、

油温が高くなると粘度は 低く (サラサラ している) なります。

この粘度が、低温から高温へと、どのように変化するかにより、

エンジンオイル の キャラクター が決定されます。

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低~中温域 の粘度にとって重要なこと

エンジン 始動直後や、低回転/低負荷での ストリート 走行では、

エンジンオイル の油温は、さほど高くなりません。

この状況で、エンジンオイル の粘度が高過ぎると、フリクションロス が大きくなって

しまいますので、「低~中温域においては、粘度が適度に低いこと」 が重要となります。

低~中温域にて粘度が必要以上に高い場合

△  オイル が ドロドロ と硬いことから、フリクションロス (オイルの抵抗) が大きく、

出力の一部を損出する可能性がある。

低~中温域にて粘度が適度に低い場合

◎  オイル が サラサラ と柔らかいことから、フリクションロス が小さく、エンジン の

ピックアップ 性能の向上、燃費の向上に貢献する。

上記の性能は、エコカー の登場以来、重要な ファクター となり、

エンジンオイル も、0w-20  0w-30 といった、

省燃費タイプ (低~中温域にて粘度が適度に低い タイプ) へと

大きく シフト されました。

そして、最近では、

スポーツタイプ の オイル でさえ、この風潮に牽引され、

低粘度化への波に、呑み込まれる 勢いすら 感じます。

が、しかし!
 

油温上昇が著しい スポーツドライビング においては、

エンジンオイル に求められる ニーズ が 根本的に違っています。

高温域 の粘度にとって重要なこと

高回転/高負荷を多用する スポーツドライビング において、

油温は、120~150℃ にも達し、オイル の粘度は、大幅に低下します。

この状況では、各潤滑部の油膜が薄くなり、また、油圧も低下してしまいますので、

「高温域においては、粘度が適度に高いこと」 が重要となります。

高温域にて粘度が適度に高い場合

◎  厚い油膜により、強力な潤滑を行うことができる。

◎  油圧が安定していることから、エンジン 内、各摺動部に、しっかり オイル が供給される。

高温域にて粘度が低過ぎる場合

× 各摺動部の油膜が薄くなる。

× 油圧が低く、安定しないことから、オイル が的確に各部に供給されず、エンジントラブル

(特に メタル 系の トラブル)を発生しやすい。

以上のように、使用する目的によって、

エンジンオイル の適正な粘度は違ってくるのです。

BILLION OILS が目指した粘度特性

 

高温域 の粘度

 

BILLION OILS エンジンオイル シリーズ は、サーキット 走行をはじめとする

スポーツドライビング に、完全対応した エンジンオイル となりますので、

高回転/高負荷の状況が連続しても、安定した油圧を確保し続けることを最重視した

粘度設定となっています。

そして、BILLION OILS の ポリシー である、

「エンジンオイル は、攻める パーツ ではなく、守リの パーツ である」 を的確に

実行するため、高温域においては、レーシングタイプ の エンジンオイル と同等の

粘度を確保しています。(エンジンオイル の粘度は、アイテム により、異なります)

低~中温域 の粘度

 

高温域での粘度を確保することを最優先としながらも、その領域の中で、低~中温域の

粘度は、可能な限り、粘度が上がり過ぎないよう 粘度設定が行われています。

このことから、ストリート における フリクションロス の増大や、ピックアップ の悪さといっ

た悪影響は最小に抑制されており、ストリート/ワインディング における使用環境にも、

確実に適合する仕様としています。

いかがでしょう?

BILLION OILS が目指した、

骨太な 粘度設定 により、「守り」 にウエイト を置きながらも、

ストリート では、違和感なく使用できる この仕様!

サーキットをはじめとする スポーツドライビング にて、

ドライバーが、走りたいだけ、思いっきり走れる

優れた ドライバビリティ を 可能にする

BILLION OILS の エンジンオイル シリーズ の アウトライン が、

なんとなぁ~く、ご理解いただけたでしょうか??

ちなみにですが・・・・、

BILLION OILS の ロゴマーク は、

こんなことをイメージして作られているんですね~。

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では、次回は、「絶対的な信頼性」 を生み出す 粘度に関して、

もう少し 突っ込んだ 部分の説明を行いたいと思います。

つづく!