スイフトマイスター決定戦 2016 を 振り返って!

2016年12月31日(土)

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いや~、スイフトマイスター決定戦が終了して、

約2週間となりますが、

本当に今年の大会は、感動しましたよね~!!

田中は、今回のような戦いを見たくて、

スイフトマイスター決定戦を企画したんだ! と、思えるような 

まさに、そんな戦いが、リアルタイムで見られたことに、ただただ、感謝いたします。

参加者のみなさん! 本当にありがとうございました!!

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それでは、今年の戦いは、どんな展開だったのか、

過去のDATAと比較しながら、スイフトマイスター決定戦 2016 の

全貌をお伝えしたいと思います。

まず、スイフトマイスター決定戦 に、ご参加いただいたのは、

全32台!

表彰式でも話しましたが、

「この戦いに出場してみよう!」 

「どこまで できるかわからいけど、やってみよう!]

と決断いただいたことが、田中はとってもうれしいですね~。

だって、出場しないための理由なんて、山のようにあるけれど、

出場する理由は、自分自身の心の中にある

「やる!」

「やってみる!!」

という気持ちだけですからね。

そして、プレッシャーも、ドキドキも、乗り越え、

勇気を持って参戦いただいて、

バッチリ田中のインストラクションを理解いただき、

全員、クルマで来て、クルマで帰る を実行いただいたこと、

(なんと! クラッシュ ゼロ!!)

もちろん、ラップタイムによる優劣は付きましたが、

田中は心の底から、参加いただいた全員が勝者だと、思います。

(走り終えた後のみなさんの清々しい表情、本当に最高でした!!)

参加いただいたみなさん!

本当に、ありがとうございました!

で、戦いは、32台が 4グループに分かれて、

フリー走行① から、スタートしました。

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上記のリザルトは、フリー走行① (全32台) の TOP 10 となり・・・・、

なんと、最速は、

HT81S での参戦となる T板金 選手!

おまけに、タイムは、34.840 と、いきなり、34秒台なのであります!!

いや~、このリザルトに、会場は、ドヨメキましたね~!

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また、TOP 10 には、NA-2 クラスが6台と、

スイフトの ハイチューニング化が象徴されておりました。

(ちなみに、NA-2 6台中 3台が、ZC31S!)

それから、驚かされたのは・・・・・、

10位に食い込んだ waku-3 選手!

な、なんと、このお方、

ルーキークラス (サーキット走行経験2年未満) からのエントリーでございます!!

いや~、また、恐ろしいお方が・・・・・・、現れましたね・・・・・。

(ちなみに、車両規定では、NA-1 クラスでございます)

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で、フリー② では・・・・・、

このような、リザルトとなりました。

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なんと! TOP を奪ったのは、

ZC31S  ノーマルエンジン & ノーマルECU  の MOMI 選手!!!

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これで、作手スペシャリスト の 1-2 フォーメーションが完成!!

いや~、やっぱ、オートランド作手 で走っているお方って、

レベル高いんだなぁ~と、改めて感じました。ハイ。

また、NA-1 クラスも、

3番手  大田 錫 (スズオタ) 選手

6番手  ITASUN 選手

9番手  waku-3 選手

の3人が、TOP 10 となりました。

(ラップタイムも、超激戦であります)

そして、迎えた QF は!

以下の結果となりました!!

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まず、TOP を奪ったのは、

今回が初参戦 のファミリーカー代表 選手。

ラップタイムは、驚愕の 34.569 !!

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オープンクラス (過給機装着)

ちなみに、このお方・・・・、

今年、初めて、サーキットデビューし、

なんと、今回で、サーキット走行 3回目 とか・・・・・?

(いや~、マジで、またまた、恐ろしい選手が出てきましたよね~!!)  

で、2番手以降は、フリー走行の上位陣が続き、

15番手の くりはら 選手までが、スーパーラップ出場となりました。

(あっ! カモチン 入ってるじゃん!!!)

ではここで、歴代マイスターたちのタイムと、比較してみたいと思います。

2015年 (昨年)は、WETコンディションでしたので、

2013年 2014年 と、比較してみると・・・・・、

2013年     QF  1位  フクちゃん    34.857 

2014年     QF  1位  マーシ       34.737

といった結果でしたので、

今回の QF 上位 3位までが、過去最速タイムを更新!

いや~、強烈にハイレベルな、

史上最速スイフトによる 頂上決戦 となったのであります!!

それと・・・・、QF にて、4番手タイム(34.789) を叩き出した、

スズオタ選手 は、NA-1クラスでの参戦といったところに、

田中は、驚異を感じましたね~。

(スズオタさん、まさにアッパレでございます!!)

ちなみに、スーパーラップ出場ライン(QF 15番手)は、

2013年     QF  15位  かんた、さん   36.201 

2014年     QF  15位  お代官様     35.557

となっており、今年は、

2016年     QF  15位  くりはら 選手  35.698

でしたので、ほぼほぼ、2014年と、同じといった結果となりました。

また、NA-0クラス 最速 は、

でこーす選手 の 17位となりましたので、

スーパーラップではなく、NA-0最速決定戦を 上位5台にて実施!!

(来年あたり、NA-0にてスーパーラップに出場するドライバーが出てきそうですね~)

でもって、NA-0最速決定戦 のリザルトは、こちらでございます。

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でこーす選手 の2連勝!

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そして、親スポ選手 (お父様のスイフトにて、参戦です!!)は、

昨年の3位から、ひとつ順位を上げて、2位。

3位には、初参戦の おさる 選手 が、入賞しました。

(いや~、NA-0クラスは、セットアップの進んでいる 

ZC31S が、まだまだ、速そうな感じですね~)

そして迎えた、決勝 (スーパーラップ)は、

以下のリザルトとなりました!

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な、なんと!

NA-1 クラス の スズオタ選手が、

34.983 にて、オーバーオール優勝!!

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いや~、TOP 3 の 1/100 秒台での戦い・・・・、

きっと、これからも、語り続けられる 素晴らしい 戦いだったと田中は思います。

また、タイム的にも、

2013年     SL  1位  マーボー   35.404 

2014年     SL  1位  たかしさん  34.762

NA-1クラスでありながら、まったく引けをとらない

素晴らしいタイムだったと、田中は思います。

だって、みなさん! NA-1 ですよ!!

ノーマルエンジン だし、

車重も、NA-2 の一番軽い車両から、100kg以上重い のに、

ドラテクと、走り込みを武器に、

オーバーオールで優勝しちゃうんですから、本当にステキです。

NA-1 でも、シッカリ頑張れば、このリザルトが取れるよ!

という、スズオタ選手の心の声が、

放送席まで聞こえてきたような、そんな気がしました。

まさにこの快挙は、

ドラテク LOVE の田中にとっても、

「これぞ、スイフトマイスター!」 であり、

NA-1 のスズオタ選手が、徹底的に走り込んで、

ドラテクを駆使して、チャンピオンに輝いたことが、

自分のことのように、嬉しく思いました。ハイ。

また、参加いただいた方、全員が、ルールの中で、

そして、ドライバーがクルマを的確にコントロールしている状態で、

真っ向勝負している姿は、本当にカッコよかったです。

田中は、今年も、こんな素晴らしい

スイフトマイスター決定戦を LIVE で見れたこと、

ご参加いただいた すべてのみなさんに、感謝いたします!!

本当に、ありがとうございました!

ということで!!

年は越えそうですが、

今回も、「人物伝」 を頑張って作りたいと思います!!

乞うご期待です!!!

それでは、みなさん!

良いお年を!!!!!

BILLION OILS
GR 86/BRZ Race 専用油 のお話。 その②

2016年12月28日(水)

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前回の GR 86/BRZ Race 専用 ミッションオイル の お話し、
みなさん、いかがでしたでしょうか?

普通なら、絶対ナイショにしておく内容でしたが、
GR 86/BRZ Race に参戦されている みなさんに、
ちゃんと説明がしたく、勇気を持ってリークした次第でございます。
(ですから、他ではくれぐれも、ご内密に・・・・・・笑)

では、今回は、GR 86/BRZ Race 専用 LSD オイル の解説を
少々・・・・、いや、ガッツリと、行いたいと思います。ハイ。

まず、予選油/決勝油 という考え方は、ミッションオイルと、まったく持って同様です。

予選油  →
周回数を限定することにより、超低粘度のオイルを使用し、
アタック中のフリクションロスを低減させる

決勝油  
連続周回が可能なレベルで、可能な限り低粘度化したのオイルを使用し、
トラブルが発生しない範囲で、フリクションロスを低減させる
そうです、LSD オイルも、油温が上昇するのは、連続周回時だけですので、
周回数が少ない予選では、徹底的に低粘度のオイルを使用する作戦です。

そして、予選/決勝 と、各々の走行環境に合わせ込むことで、
フリクションロスを徹底的に、抑制することにより、タイムを削り取るとういう
いかにも、BILLION OILS らしい戦略なのであります。

もちろん、予選アタックにおいて、
ミッションオイル/LSDオイル の両方を予選油にすることで、
相乗効果が発生することは、カンタンに想像できますよね~。

でも、LSDオイルに必要な性能は、
ギア&LSDディスクを守ることと、フリクションロスの低減だけではありません。

GR 86/BRZ Race にて、LSDオイル に求められる もうひとつの性能、
それは、どれぐらいの強さで、LSDディスクをロックさせるかです。

GR 86/BRZ Race では、LSD の中を分解して、
ディスクの当たり面の数と、カム角(2種類からチョイス)の変更が可能となっています。

ですから、サーキットレイアウトに合わせて、

通常より、効きを弱めに組む とか、
通常より、効きを強めに組む とか、

LSDの効き具合で、アンダーステア/オーバーステア といった
クルマのバランスを合わせ込むのであります。

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セットアップの方向性としては、

アンダーステアが強い状況     →    LSD の効きを弱く
オーバーステアが強い状況     →    LSD の効きを強く

となりますが、ほんの少しの アンダーステアを解消したいとか、
気持ちオーバーステアになっている部分を安定させたいといった
微調整といった部分は、LSD本体のセットアップでは、少々難しいので・・・・・・、

「LSDオイル によって、LSDの効きを変化させる」

というニーズにて、BILLION OILS GR 86/BRZ Race 専用 LSD オイルの
開発はスタートしました。

しかし、この合わせ込みには、かなりの時間を要しましたね~!! (笑)

まぁ~、100回以上は、
岡山トヨペットのメカニックさんに、
LSDオイルの交換をお願いしました・・・・・・・。

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(POP新谷隊長、本当にありがとうございました!)

で、最終的に、

予選油   →    効き弱め ~ 効き強め までの 5種類をバリエーション!
決勝油   →    効き弱め ~ 効き強め までの 5種類をバリエーション!

と、10種類の LSDオイルをバリエーションして、レースに挑みました。

ですから、走行後、ドライバーコメントを聞いて、
エンジニアさんと打ち合わせ、

「じゃ~、次は、ワンランク 効き強めのオイルにします!」

とか・・・・、

「だったら、一番、効きの弱いオイルに交換ね!」

といった感じで、どんどんセットアップが進んだのであります。

で、オイルでは対応できない領域に入ると、
LSDのセットアップ(プレート数/カム角)を変更し、
また、LSDオイルで、微調整を行うというパターンだと、
セットアップ的に、道に迷いにくいことも、大きなメリットになったと思っています。

また、テスト段階で、決勝用のLSDオイルが決まれば、
予選油は、何をチョイスすれば、バランスするか、
マトリックス表も、作ってあるのであります。

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この徹底ぶり・・・・、いかにも、
GR 86/BRZ Race 専用油 といった カテゴリーでしょ?? (笑)

そして、このLSD オイルの種類によって、
LSD の効きが変わるという特徴は、セットアップできる箇所が、
かなり限定されているワンメイクレースでは、大きなメリットとなり、
最終的には、数チームに使用していただけるようになりました。

でもって!

最後は、GR 86/BRZ Race 専用 の エンジンオイル開発 にも着手!!
(やっぱり、やるからには、徹底的に! 笑)

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まずは、GR 86/BRZ Race の定番である
0w-20 といった粘度から、開発はスタート!
(そうです! BIILION OILS エンジンオイルのテクノノジーはそのままに、低粘度化させました!!)

で、テストしてみると、ドライバーコメントも上々で、
ロガーで見ても、連続周回による、オイルのタレは、発生していませんでした。

また、使用油を解析すると・・・、
まだまだ、攻められることが、明確となりましたので、
もう一段階攻めて、次の試作は、0w-16 といった粘度で挑戦!!

いや~、まさに、ブレーキフルードのような 驚きの粘度・・・・・・・(笑)

かなり、恐怖心(そうなんです、案外、ビビリなんです・・・) はありましたが、
走り出してみると、まったくトラブルは発生せず、連続周回も、問題なくクリアー。

また、ドライバーコメントは、0w-20 より、
もっと高回転域で、エンジンが軽いと、高評価でした。

なお、使用油を解析しても、金属成分の増加量、粘度劣化等、
まったく問題がなかったので、GR-016A というネーミングにて、
GR 86/BRZ Race 専用 エンジンオイル として設定しました。

で、迎えた、最終戦 SUZUKA に、
オイル工場の精鋭メンバーと、ガッツリ打ち合わせを行い、
もうワンアイテム、エンジンオイルの試作を作ってもらいました。

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このエンジンオイルは、
高回転域にて、フリクションロスを低減することでアドバンテージを発揮する
GR-016A とは対極な特性として、SUZUKA の 2コーナーから DUNLOP。

ヘアピンから、スプーン  そして、裏ストレートといった、
上り区間 & 中速トルク に、フォーカスした仕様のエンジンオイルなのであります。
(エンジンオイルの作り方で、こんなことができるなんて、ちょっとビックリでしょ?? 笑)

で、走行後のドライバーのコメントも、
「明らかに上り区間が速くなった!」 と、まさに筋書き通りのコメント!!

また、ロガーDATA を見ても、バッチリ違いが出ていましたので、
このエンジンオイルも、GR-020B として、設定することになりました! 

GR-016A (0w-16)  →    ローフリクション  高回転重視タイプ

GR-020B (0w-20)  →    ローフリクション  中速トルク重視タイプ

ちなみに、通常の 0w-16/0w-20 にて、使用されている添加剤は、
省燃費タイプ の添加剤配列 が多い中、
BILLION OILS の エンジンオイルは、骨太なサーキット完全対応の添加剤群により、
ガッツリとエンジンを守ってくれます。

ですから・・・、

ノーマルエンジンからパワーを絞り出すための低粘度化だけではなく、
厳しい環境でも、しっかりエンジンを守れて、
でもって、サーキットレイアウトに合わせて、エンジンオイルをチョイスできるのが、
いかにも、BILLION OILS  なのであります!

そして、そして、このエンジンオイルを
Vitz のワンメイクレースに参戦されている 某ドライバーにも、
テストしていただいたところ・・・・・、

「絶賛!」の評価をいただきました!

(特に、GR-020B は、大絶賛でしたね~)

いや~、「ピットロードを出た瞬間にわかる!」 というコメントと、
統一戦の あのリザルトは、本当に、ス・テ・キです!!

とまぁ~、2回にわたり、お伝えした
BILLION OILS GR 86/BRZ Race 専用油 のストーリー
お楽しみいただけましたでしょうか?

ちなみに、今回、ご紹介した 全アイテムのオイルが、
すでに購入可能となっております。
(一部の商品は、まだ、十分な数が準備できておりませんが・・・・・・・)

でもって! WEBサイト も、すでに完成しております!!

BILLION OILS GR 86/BRZ Race 専用油

またね・・・、なんと!
ステッカー貼付による、サポート価格の設定もありますので!!

GR 86/BRZ Race 参戦者のみなさん!
レーシングチーム & ディーラーチームのみなさん!!

どうぞ、よろしくお願いします!!!

ということで!
先日の TGRF にて、岡山トヨペットさんとの契約も終了しましたので、
来年は、ただの・・・、いや、すご~い オイル屋のオッチャンとして、
GR 86/BRZ Race に、参戦予定の 田中ミノル がお伝えした、
BILLION OILS GR 86/BRZ Race 専用油 のお話 でした!!

BILLION OILS
GR 86/BRZ Race 専用油 のお話。 その①

2016年12月22日(木)

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いや~、初の テクニカルデレクター として、

AREA86倉敷(岡山トヨペット)チームと一緒に挑んだ、

GR(ガズー) 86/BRZ Race 2016

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第二戦の岡山で優勝し、

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前半戦は、シリーズTOPで折り返したものの

インジェクタートラブルにて、エンジンを破損した夏以降は、

本当に厳しい戦いが続きました・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

で、 結果、シリーズ3位

ただ、最後の最後まで、望みを捨てることなく、

チーム 一丸となって、可能性を追い続けたことには、

胸を張れる・・・・・、そんなシリーズでした。

岡山トヨペットのスタッフのみなさん!

阪口良平選手!!

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お疲れ様でした!!!

そして、1年間 本当に、ありがとうございました!!!!!

とまぁ~、

チャンピオンこそ、取れませんでしたが、

2016 GR 86/BRZ Race シリーズにて、

BILLION OILS の オイル開発 は、進みましたね~!

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ということで!

今年、田中がどのようにオイルの開発を行い、

どんなオイルが、GR 86/BRZ Race 専用油 として誕生したのか、

通常、オイル開発のガチの話など、きっと公表されないであろうことを

少々、語ってみたいと思います。ハイ。

まず、GR 86/BRZ Race のオイルを マジに作ってみよう! と思ったのは、

昨年の夏、BILLION OILS の営業活動の一環として、

FSW にて開催されていた GR 86/BRZ Race に訪れたとき、

谷口信輝 選手 が言った 「ひとこと」 がきっかけでした。

その言葉とは・・・・、

「ストレートで、少しでもアドバンテージがあれば、いくら高くても そのオイルを買う!」

まぁ・・・、すべてがイコールコンディションのワンメイクレースですから、

ほんの少しでも、ストレートが速いということは、強力なアドバンテージになります。

でも、この、当然と言えば、当然のことが、田中にはとっては、斬新でした・・・・。

なぜなら、BILLION OILS を立ち上げるために、

数え切れないぐらい試作オイルを作り、

田中自身のドライビングにて、気が遠くなるぐらい周回した、サーキットテストは、

すべて、「信頼性」 と、「ドライバビリティ」 といった

方向性を重視し作ったものばかりで、

「ストレートの速さ」 を追い求めたオイルが、存在しなかったからです。

でも・・・、数々の開発テストで、我々が得たノウハウは、

ストレートでの速さを重要視する

GR 86/BRZ Race 専用油 というチャンネルでも、

きっと、みんなのニーズに合ったものが、作れるのではないかと、直感的に思いました。

だって、我々が、ひとつひとつ、仮説を立て、それを実証するという、

地道なテストから学んだことには、不動の自信があり、

そのノウハウを 今度は、「ストレートの速さに結びつける」 といったように、

方向性が少し変わるだけなのですから・・・・・・。

で、まずは、ミッションオイルから、開発をスタートさせました。

ちょうど、社内では、 MT-520  & TL70  といった、

BILLION OILS の 柱となる商品群の開発が終了したタイミングで、

これら商品には、大きなメリットが存在していました。

そのメリットとは、なんといっても、

温度に左右されない あの究極のシフトフィールです。

(きっと、ご体感いただいた方には、わかっていただけると思います!)

ちなみに、GR 86/BRZ Race では、少しでも、ストレートで車速を上げるために、

アクセル全開のまま、クラッチを切って、シフトアップを行う 「スーパーシフト」 と呼ばれる

スペシャルテクニックを数多くのドライバーが活用しています。

ということは・・・・・、

「究極のシフトフィール」 が売りの BILLION OILS なら、

きっと、「スーパーシフト」 が、カンタンにできるのではないか?? と考えました。

そこで、まずは、このシフトフィールが武器になるものなのか、

昨年の最終戦 SUZUKA ラウンドにて、

田中と、ほぼ同期の 某おじさんドライバーにお願いして、

まだ、当時、発売前の MT-520 (TL70) を使ってもらいました。

すると・・・・・、絶賛の評価をいただきました。

(いや~、リザルトも、ハンパじゃ なかったですね~!)

これで、自信を確信に深め、

ならば、あとは、どれだけ低粘度化させて、フリクションロスを低減できるかだと思い、

岡山トヨペット(906号車)のテクニカルデレクターに就任したあとは、

徹底的に温度DATAをロギングしました。

だって、どれだけ低粘度化できるかを知るには、

まずは、走行中に、温度がどれぐらい上昇するのかを知らなければ、はじまりません。

(そうです! Maxの油温に、ギリギリ対応できる粘度のオイルを作るのであります!!)

そしたらね・・・・・、

すご~く、面白い、DATA が取れました。

それはね、ミッションオイルって、

最終的には、120~130℃ とかまで、油温は上昇するのですが、

想像していたより、上昇するスピードがゆっくりだったんです。

たとえば、暖気が終了し、

走り出したときの温度が、50℃だとすると、

スタート  →  50℃

1Lap目   →  55℃

2Lap目   →  60℃

3Lap目   →  70℃

といったように、ゆっくり油温は、上昇し、

連続周回で、7Lap とか、10Lap とかすると、

120℃オーバーといった油温になることがわかりました。

そして、GR 86/BRZ Race と言えば、プロクラスは、こんなタイヤを使用します。

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これらのタイヤって、見た目どおり・・・、

タイムが出るのは、かなりの確率で、1Lap 目 なんですよね~。

ということは・・・・・、

予選アタック中のミッションオイルの温度は、50~70℃レベル。

で、この温度域で、120~130℃でも、油膜が切れない

粘度の高いミッションオイルを使用すると・・・・・、

予選アタック中のフリクションロスは、強烈にデカイのであります。

(だって、低温域でのミッションオイルって、水飴のようですからね・・・・・・・)

おまけに、GR 86/BRZ Race の予選は、タイムが強烈に拮抗しており、

0.1秒でグリッドが、3~4位 違うなんてザラ。

また、スピードリミッターが作動することから、

決勝レースのオーバーテイクは、かなり難しく、大きなリスクを犯す状況となります。

ですから、GR 86/BRZ Race にとっての最重要項目は、

予選順位といっても過言ではない状況なのであります。

勘の良い方なら、もうお解りですよね・・・・・。

そう! この予選で、絶対的なアドバンテージを築くために、

BILLION OILS では、この GR 86/BRZ Race 特有の予選環境に、

条件を合わせ込んだ、予選専用 ミッションオイル を開発したのであります!

そうです、


① 連続周回しない! (タイヤの美味しいところは、1Lap目!)

② アタック中の油温は、かなり低い!

という条件に、バッチリ適合させた

超々低粘度スペック の ミッションオイルを作っちゃったんですね~!

(コード GR-511)

まぁ~、それからの快進撃は、

GR 86/BRZ Race のリザルトが物語っております。ハイ。

(もちろん、この予選専用油・・・・・・、

岡山トヨペットの906号車以外も、使っていたりしますね~・・・・笑)

また、決勝に使用する 連続周回可能なミッションオイルも、

予選専用油ほどは、低粘度ではありませんが、

MT-520/TL70 より、少し低粘度方向に設定しています。

(コード GR-521)

ですから、これらのミッションオイルを 予選/決勝と 使い分けることにより、

GR 86/BRZ Race では、大きなアドバンテージと、なるのであります!!

いや~、田中ミノル 頑張ったでしょ~(笑)

また、少々、余談ですが、

この GR-521 を開発中に、とあるハプニングがありました。

それはね・・・・、

岡山国際のテストで、阪口良平選手 が、

3速に入れて少しすると、ギアが抜ける(ニュートラルになる)と、コメントしてきました。

はじめは、ギアボックスのトラブルかなぁ・・・・、と考えていたのですが、

車載動画を 穴があくほど、何度も見返すと、

2 → 3速に、シフトアップして、トラクションがかかって、0.5~1.0秒後に、

「スルッ」 と、ギアがニュートラルになる感じで、

決して、「スパッ」 と弾かれる感じではないんです。

で、田中が出した結論、それは・・・・・・、

「シフトノブが重過ぎる」 でした。

要するに、86/BRZ のシフトは、

いまひとつ、フィーリングが良くないことから、

純正品は、かなり、重めのシフトノブが装着されています。

(シフトノブを外して持ってみると、あまりの重さにビックリしますから・・・・)

そう、テコの原理にて、シフトフィールが向上することから、

重いシフトノブが装着されているのであります。

でね、この重いシフトノブが、2 → 3速 と、Hパターンの前方に移動し、

その後、トラクションがかかることで、加速G により、Hパターンの後方に

少しだけ、引っ張られますよね。

そうです、その 加速G にて、シフトノブが微妙に引っ張られる

その力だけで、シフトが抜けるトラブルが発生していたのです。

いや~、これには、驚きを越えて、感動でしたね~。

だって、ミッションオイルにて、

それぐらい、シフトが軽くなっているという証ですからね~。

ですから、このトラブル? は、シフトノブを軽いタイプに変更して一発解消。

そして、この出来事にて、BILLION OILS 

GR 86/BRZ Race 専用 ミッションオイルの評価が、

「ググッ」 と上がったのであります!!

ということで、次回は、 GR 86/BRZ Race 専用油 

LSDオイル & エンジンオイル のストーリーをご紹介したいと思います!

つづく!!

BILLION OILS
スイフトマイスター決定戦 2016  の リザルト!

2016年12月19日(月)

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いや~、身体が重いです・・・・(笑)

しかし、何度、思い出しても、素晴らしい戦いでしたよね~。

ということで、本日は、戦いのアウトラインをお伝えするため、

QF & スーパーラップ の リザルト を掲載したいと思います!

まずは、全 32台 にご参加いただいた QF(予選)のリザルトから!

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ちなみに、オレンジのマーカーの 「くりはら選手」 までが、

スーパーラップ出場 となりました!!

そして、スーパーラップ(決勝)は・・・・・、

以下のリザルトでございました。

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ちなみに・・・・・、

大田 錫(オオタスズ)選手 = スズオタさん です。

いや~、このリザルトで、展開を考えているだけで、

かる~く、ご飯3杯ぐらい いけそうな気がしますね~!!

ということで、詳細は、また後日にでも!!!

BILLION OILS
2016 スイフトマイスター決定戦 & ワンメイクドライビングレッスン 速報!

2016年12月17日(土)

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快晴の冬空の下、開催された、
第6回スイフトマイスター決定戦 & ワンメイクドライビングレッスン。
(そう! 田中が、一年で一番楽しみにしているイベント!!)

そして、これほどまでに、
感動と、清々しさのある結末があっただろうか・・・・・・・・・。

でもって、勝利の裏にあったもの
それは、「誰にも負けない執着心!」

いや~、鳥肌もので、ございました!!
熱き勇者の戦いとなった、スーパーラップ

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そして、ただただ、速さを貪欲に求めた レッスンクラス!!

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いや~、夢は寝て見るものではなく、
全力で、手に入れるため 挑んだものだけが、
掴み取る権利があることを 改めて思い知りました!

それぐらい、この方の勝利は、
クラスを越えた、素晴らしい勝利だったっと田中は思います。

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本日、ご参加いただきました みなさん!
今回も、強力な体勢でサポートいただいた FSW の みなさん!
また、今年も、ノーギャラで、ご協力いただきました スイフトの神様!
そして、4年連続で参加いただいた REV 編集部  カモチン!
そして、そして、田中の趣味に、全面協力 いただいた 福木さん!
本当に本当に、ありがとうございました!!

やっぱ、同じ時代に、スイフトが好きになった
仲間同士の一体感のある イベント  いや~、ホント 最高です!
みなさん 本当に、ありがとう ございました!!

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やっぱ、スイフト最高!!!!!

BILLION OILS
2016 スーパーバトル TC2000 の 動画!

2016年12月13日(火)

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今夜は、2016 スーパーバトル の
車載動画 を UP したいと思います。
まず、クルマの仕様は・・・・・、

エンジン
1600cc NA  チューニングエンジン (試作品)
エンジンオイル TM-SQUARE M16A
インテークBOX (試作品)
エキマニ (試作品)
センターパイプ (試作品)
サイレンサー (試作品)
触媒 (試作品)

サスペンション
ダンパー  TM-SQUARE  (市販品)   F: 5戻し   R: 8戻し
スプリング  HYPERCO   (F 1200ポンド + PERCH   R 1100ポンド + PERCH )
ピロアッパーマウント  TM-SQUARE  (市販品)
トーションビーム  TM-SQUARE (市販品 スタビ32φ)
キャンバーシム  TM-SQUARE  大盛り トーイン 1°00’レス仕様 (市販品)

ブレーキ
ローター  (純正品)
キャリパー (純正品)
ブレーキパッド    F ZONE 10F RT    R ZONE 04M
ブレーキフルード   ZONE  ZF-031

駆動系
TM-SQUARE LSD  デュアルコア (市販品)
ミッション (純正品)
ミッションオイル BILLION OILS FF-730
ドライブシャフト (純正品   グリスは、BILLION OILS MFX6080 使用)
ファイナル (試作品)

タイヤ & ホイール
F  BBS RG-R 8.5J  17インチ    BS  RE-71R  235-40-17
R  BBS RG-R 7.5J  17インチ    BS  RE-71R  215-45-17

ボディワーク
TM-SQUARE フロントバンパー (市販品)
TM-SQUARE リアバンパー (市販品)
TM-SQUARE サイドステップ (市販品)
TM-SQUARE リアウイング (市販品)
TM-SQUARE ボンネット (市販品 + 加工)
フェンダー (試作品)
アンダーフロアー (試作品)

といった状態で、
ラップタイムの刻み方は、こんな感じでございました。

PIT OUT
1:11:010     まったくタイヤが温まらず・・・・(路面状況)
1:11:138     まったくタイヤが温まらず・・・・(路面状況)
1:14:364     まったくタイヤが温まらず・・・・(路面状況)
1:11:501     まったくタイヤが温まらず・・・・(路面状況)
1:05:289     仕方ないので、とりあえずペースアップ
1:03:400     ベストラップ (しかし、まだ、タイヤは完全には、温まらず・・・・)
1:04:710     仕切りなおし
1:03:669     アタックするも、ベストに届かず・・・・・(グリップダウン)
1:10:258     仕切りなおし
1:03:606     アタックするも、ベストに届かず・・・・・(グリップダウン)
PIT IN

いや~、本当に、路面状況が厳しかったです・・・・・・・。
スタート直後から、路面の一部が、軽~く濡れており、
タイヤが少し温まっては、水分で熱を奪われ・・・・・、の繰り返しで、
完全に温まりきらない状況で、アタックを開始するしか、手がありませんでした・・・・・・。

で、グリップが、ガッツリ来ていない中で、03秒4が出て、
その後も、2回アタックを行ったのですが、
タイヤが完全に温まりきらない状況のまま、タイヤがピークを終了し、
タイムを更新することが、できませんでした・・・・・・・・・。

まぁ~、我々が戦っている相手が、
相対的ではなく、
タイムという 絶対的なものであり、
NAエンジン & コーナーの速さでタイムを出す という スタイルでは、
やはり、コンディションに左右される部分が大きく
今回の路面では、02秒という領域には、入れませんでした・・・。

でも、クルマは、確実に速くなっています!
これは、間違いのない事実です。
でないと、このコンディションで、今までの BEST の 0.2秒落ちである、
03秒4なんて、出せなかった思います。
だから・・・・、悔しいんですよね・・・・・・・・・・・・・。

では、この厳しい路面状況の中で、
どうしても、欲しかったものを 追い続けた、
田中ミノル の 2016年 スーパーバトルの動画を どうぞ!!

やっばいぐらい、頑張ったんだけどなぁ・・・・・・・(悔)

BILLION OILS
2016 86/BRZ Race TGRF SPL Rd  in FSW! 日曜日!

2016年11月27日(日)

 
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今年、最後の GR 86/BRZ Race

TGRF SPL ラウンド!

無事(?)、10位にて、チェッカーとなりました・・・・・・・。

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しかし・・・・、

インジェクタートラブルにて、エンジンが破損した 夏、以来、

超苦戦が続いた、906号車なのであります・・・・・・・・・・・・。

でも! オイルの開発は、強烈に進みましたね~~!

今度、このあたりの裏話をガッツリご披露したいと思います。ハイ!!

岡山トヨペットのみなさん!

阪口良平 選手!!

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今年一年、ありがとうございました!!!!!

BILLION OILS
北の国から 2016  GR 86/BRZ Race 日曜日!

2016年10月03日(月)

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レポートが遅れてすいません・・・・・。

昨日開催された、

GR 86/BRZ Race Rd.7 in 十勝スピードウェイ

我らが、AREA86 倉敷 906号車は、

午前中行われた QF にて、

2番手タイムを叩き出すも・・・・・・、

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赤旗により、タイム抹消・・・・・・・・。

で、結果、3番手となりました。

正式結果は、こちらを!

でもって、ミッションオイル & LSD オイルを RACE SPEC に交換し、

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迎えた決勝は・・・・・・、

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痛恨のスタートミスにより、5番手で、チェッカーとなりました。

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正式結果は、こちらを!

結果、34号車 佐々木選手のチャンピオンが決まり、

チームにとっても、

テクニカル デレクター 1年生 の田中にとっても、

BILLION OILS にとっても、

悲願だった シリーズタイトルは、取れませんでした・・・・・・・・・・。

でも、まぁ~、負けたには、負けた理由があり、

その負けている部分を、ひっくり返せない限り、

勝てないのが、勝負の鉄則であり、勝負の物理であることを再認識し、

ガッツリと胸に刻めた シリーズだったと思います。

(まだ・・・、最終戦、鈴鹿は残っていますが・・・・・・・・・・・・・・)

そして、スーパー傷心の田中を 北海道の大自然と、

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飛行機会社の心づかいが、癒してくれた・・・・、

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(グローバルでも、アッパークラスでもないのに・・・、まさに、神対応ですよね~!!)

北の国から 2016  GR 86/BRZ Race でございました。

タイトル・・・・、欲しかった・・・・・・。

悔しい・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

BILLION OILS
北の国から 2016  GR 86/BRZ Race 土曜日! その2

2016年10月01日(土)

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4位でございました・・・・・・・・・。

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展開的には、まあまあ でしたが、

勝つまでの速さがなかったですね・・・・・・・。

(井口選手 BRZの初優勝おめでとー!)

さぁ~、明日は、Rd.7 の予選/決勝が、行われます。

ということで、またまた、BILLION OILS 予選専用油 に、交換中でございます!!

BILLION OILS
北の国から 2016  GR 86/BRZ Race 土曜日!

2016年10月01日(土)

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いや~、北海道、4日目でございます・・・・。

(そうです、十勝におりまする)

で、午前中に、Rd.5 オートポリス大会の代替となる

予選が終了しました。

結果は・・・・・、

6番手!!

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(でも、前回のFSWで、多数ペナルティーが出た関係で、3番手スタートなんですね~!!)

さぁ~、午後2時から、決勝レースがスタートします!!

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ガンバレ!  906号車!!

なんか、我々に、流れがあるので、

もしかすると、すんげ~、リザルトになる予感!!!