駆動系パーツ
TM LSD (ZC32S) の レポート が届きました!!

2015年03月18日(水)

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本日は、TM LSD (ZC32S) を装着された 32オーナー様から、
ガッツリと、LSDレポートが届きましたので、ご紹介したいと思います!

田中 ミノル 様

ご無沙汰しております○○です。
今年1月にTM LSD & ファイナルを装着し、

本庄 (15分×ドライ6本)、

富士ショート (25分×ドライ2本)、

TC2000 (25分ウェット、9周ドライ)

を 走行いたしましたので感想を述べさせて頂きます。

●街乗り

FF-730を慣らしの段階から入れるとチャタリングしない伝説は本当です。
半信半疑でしたが、あれを体感してしまうと・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

多少ハンドルは重くなりますが、人間の慣れの範囲だと思います。
チャタリングによるキックバックが無いので、街中も片手ハンドル運転でラクラクです。

●サーキット

本庄は普段走らないところなので割愛致しますが、
いつも走っている富士ショートでの恩恵は十分感じることが出来ました。

・富士ショート

特に感じたのが3コーナー立ち上がり。
ファイナル変更の影響もありますが、31の時に使用していた他社製のLSDと比べると
パワーが喰われることなく、強烈なトラクションが掛かるのと、
踏んだ分だけデフが効くので、ラインの自由度が上がるのと、
下手くそ加減をいい方向にカバー出来ます(笑)
B3ではセッティングが合わず (トーが超イン)、どアンダーは変わらずでした(汗)
最終コーナーはアクセルを早く開けることができるので、
ストレート立ち上がりで飛び出しそうになる程、速度が乗ります。

・TC2000

初走行でドライ路面はレース中の9周のみでしたが、
十分TM LSDの恩恵を受けることができました。
走行経験が少ないので各コーナーがどうこう、というのはありませんが、
ヘアピン立ち上がりなどは自分がココからアクセル踏んで行く、と
思っているところよりも手前のところから踏んで行けるので、
いい意味で気持ち悪い立ち上がりをして行きます。
ニュルニュルというかヌルヌルというか、そんな感じで加速して行きます(笑)
レース中、オープンデフのFF海外車を追っかけていたのですが、
コーナーリング速度自体はそれ程変わらないのに、立ち上がりで一気に差が詰まります。

・総括

加速が気持ち悪い。
下手くそなところをいくらでも誤魔化せるので上手くなった気になる。
ラインの自由度が増え過ぎてラインを見つけにくい。
お高い買い物でしたが、これを味わってしまうと・・・・・・・・・・・・(^_^;)

・最後に

まだまだ使い始めたばかりなので道具として使いきれていません。
このLSD特有のライン取りとゆーか走り方がありそうな気がしてならないです。
誰が乗ってもある程度の速さは手に入れられますが(現状まだこの段階)、
このLSDはその壁を超えた先に何かがありそうな気がします(笑)
今までのミノルさんの車載にヒントがありそうですね╭( ・ㅂ・)و グッ !

いや~、長文のレポート 感謝、感謝でございます!!

そして、最後の部分ですが・・・・、

↓    ↓    ↓    ↓    ↓    ↓    ↓    ↓

このLSDはその壁を超えた先に何かがありそうな気がします(笑)

↑    ↑    ↑    ↑    ↑    ↑    ↑    ↑

いや~、やっぱ、鋭いですね~。

もちろん、もう少し、使い込めば・・・・・・、
きっと、そこには・・・・・、

「うおっ~!」 という感動と、ラップタイムが、あると思いますよ~!!

そして、このLSD から、タイムを絞り出すには、
このあたりが、「カギ」 になると、思われます。

田中ミノル式  FF 機械式 LSD 完全解説   「曲げるための LSD 有効活用法」⑤

また、レポートを読ませていただいた
田中の直感ですが・・・・・、

LSD の完全攻略まで、そして、感動のラップタイムまで、
かなり近いと、思いますよ~!

乞う ご期待でございます!!

レポート、本当にありがとうございました!!!

駆動系パーツ
TM エキマニ ZC32S用 リリースです!

2015年02月26日(木)

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先日、ご案内しました
TM-SQUARE の新製品 ZC32S用の エキマニ。

詳しくは、こちらを!

3月上旬の入荷予定でしたが、
なんと! 一昨日に、納品されました!!

(嬉しいですね~!)

ということで、早速、写真撮影を行いました!!

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いや~、美しい・・・・・・・。
ため息 が出るぐらい、美しい・・・・・・・。

で、検品も終了しましたので、
「早割り」 にて、ご注文いただいておりました みなさん!
TM-SQUARE エキマニ (ZC32S専用品)は、本日出荷となります!!

ぜひぜひ、インプレッションを教えてくださいね。

ということで、本日から、「在庫あり」 となりますので、
みなさん、どーぞ、よろしくお願いします!

もちろん、「匠の日」でも、装着可能ですよ~!!

サスペンション
TM トーションビーム & スタビ (ZC32S) 量産試作 完成!

2015年02月18日(水)

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いよいよ、量産試作品として納入された

TM-SQUARE トーションビーム & スタビ (ZC32S) の写真を

先日、極寒の町田倉庫で撮ってまいりました。

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このトーションビーム、

2013年 のスーパーバトルから、試作品を装着しており、

抜群のパフォーマンスを発揮していました。(いや~、田中の大好物です)

でも・・・、ZC32S のトーションビーム形状は、ZC31S と、大きく異なり、

試作品は、エイヤ~! で、スタビを固定した仕様でしたが、

量産品は、そうもいかず・・・・・・、

袋状となったトーションビームと、

戦うこと1年・・・・・・・・ (まぁ、Sato Style ですから・・・・・笑)

やっと、量産試作が、完成した次第でございます。ハイ。

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でもって、今回、準備したスタビの太さは、2アイテム!

構造上、ZC31S より、スタビのスパンが短いために、

28φ と、32φ をスタンバイいたしました!!

(ちなみに、35φも作りましたが、硬過ぎました・・・・・・・・・)

イメージ的には、

28φ    ミニサーキット  &  ワインディング

32φ    ミドル ~ ハイスピードサーキット

といったイメージです。

もちろん、スタビバーのみの販売も行いますので、

使用サーキットや、セットアップによって、

使い分けていただくのも、「◎」 です。 (交換は、ボルト2本 の脱着でOK!)

そして、交換による メリットは・・・・・・、

① コーナー立ち上がりの アンダーステアを大きく抑制できる!

FF 車両で、速く走るために、絶対必要なこと、

それは、リアのロールを抑制することだと、田中は思っています。

なぜかと言いますと・・・・・・、

たとえば、左のヘアピンコーナーを想像してください。

クリッピングポイントからは、立ち上がりに向けて、加速するために、

アクセルを踏みますよね? ということは、荷重はリアに移ります。

また、コーナリングもしていますので、荷重は、右リアに集中しますよね?

この状況で、右リアが大きくロールすると、対角である 左フロントは、

浮き上がろうとしますので、荷重が抜けてグリップが弱くなるのです。

結果、アンダーステアを誘発・・・・・・・。

そうです、タイトコーナーの立ち上がりで、FF 車両がアンダーステアなのは、

上記の状況が発生しているからなのです。

そこで! トーションビーム & リアスタビ により、

リアのロール剛性 を上げると、 この立ち上がり区間で、

リアのロールが抑制されることで、対角である 左フロントの接地を確保!!

だから、アンダーステアが大きく抑制されるのであります。ハイ。

② トラクション性能が向上する!

タイトコーナーの立ち上がりで、

フロント イン側タイヤの接地がシッカリしていることから、

トラクション性能が大幅に向上します。

また、オープンデフの場合、

通常であれば、 フロント イン側のグリップが弱くなることで、

アウト側にもトラクションがかからない、「トラクション抜け」 が発生する状況でも、

イン側の接地が確保されることから、トラクションがかかり、

「トラクション抜け」 の発生を抑制したり、発生する場所を少し先にすることが可能です。

③ コーナリング中のロール量が減少する!

トーションビーム & リアスタビ の装着により、

コーナリング中のロールが抑制されることで、クルマの動きが小さくなり、

ドライバビリティが向上します。(運転しやすくなる)

(もちろん、純正サスペンションに装着しても、大幅にロールは抑制されます)

また、ロールが抑制されることで、

キャンバー角が絶対的に不足している状況でも、

タイヤの当たり面を確保しますので、

コーナリング中のグリップ変化を少なくできるというメリットもあります。

とまぁ~、イイこと尽くめ なのであります。

もちろん、リアのロール剛性は、他の手段でも、上げることができます。

たとえば、スプリングレートを上げる ということも、ひとつの手段なのですが、

ロール剛性を上げるというメリットと、同時に何らかのデメリットが発生する

可能性がありますので、(跳ねるとか、乗り心地が大きく悪化するとか・・・・・・)

このあたりは、合わせ込みが必要となります。

また、トーションビームを強化するときに、重要なポイントがあります。

それは、「リニアに強化する」 ということです。

ロールの始まりから、フルロールまで、トーションビームのねじれるレートが、

一定であることが、とっても大切だと、田中は思っています。

だから、TM-SQUARE のトーションビームは、

トーションビームのねじれが発生する 大元を スタビライザーによって、

強化するという とっても手の込んだ作り方をしているのです。

田中の小さな・・・・、いや、大きな こだわりですが、

この作り方でないと、リニアにレートが変化してくれないと、田中は思っています。

以上、またまた、ウンチクだらけとなりましたが、

TM-SQUARE トーションビーム & スタビ (ZC32S) のお話でした。

そして、量産試作ということは、

リリースも、近いかも知れないですよ~!!

TM-SQUARE トーションビーム & スタビ (ZC31S) の WEB サイト はこちら!

エンジン
TM-SQUARE エンジンオイル 「M16A」 ペール缶 発売のお知らせ!

2015年02月12日(木)

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発売以来、全国のスイフト乗りのみなさんに、

大好評をいただいております 

TM-SQUARE 「M16A」 エンジンオイル。

「M16A」 エンジンオイル の詳細は、こちらから!

そうです!

サーキット & スポーツドライビング 完全対応の 粘度特性 (5w-40)  と、

富士フイルム にて、製造されている FTソフトマター の配合にて、

築き上げてきた、実績と信頼!!

いや~、本当にたくさんのみなさんに、

ご使用いただき、感謝、感謝でございます!

でね!

今夜は、この TM-SQUARE エンジンオイル に、

20L ペールが、バリエーションに加わりましたので、

そのお知らせなのであります!

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20L のペール と言えば、

「量り売り」 が可能となりますので、

オイルフィルターの容量や、オイルクーラーの有無にて、

若干、変化する必要なオイル量に完全対応!!

そうです! 必要な分だけ ご購入いただけますので、やっぱ、便利ですよね~。

ということで、全国の TM-SQUARE 製品の販売店のみなさま、

どうぞよろしくお願いいたします。

また、お値段は、¥47,000(税込み) となり、

すでに、在庫もございます。ハイ。

とまぁ~、

上記の 商品紹介だけでは、少々、田中のブログっぽくないので、

今夜は、なぜ、TM-SQUARE が、「M16A」エンジン 専用油 に、

5w-40 という粘度特性を チョイスしたか について、お話しましょう!

スイフトのエンジントラブルで、圧倒的に多い症状

それは、「4番メタルの焼き付き」 です。

(あっ、田中も、もちろん経験者です・・・・・・笑)

で、オイル開発をはじめた時、

とあるレース関係のエンジン開発を行っている重鎮に、

話を聞きに行ったことがあるんです。

そこで、スゴ~く勉強になった ひとこと・・・・・・・、

それは、「ロングストロークのエンジンは、メタルに厳しい」 という内容でした。

要するに、最近は、スポーツエンジンと言えど、

燃費を無視するわけには、いきませんよね。

すると、比較的、低い回転でも、

ある程度のトルクを発生する必要があります。

そうなると、どうしても、ロングストロークの方向となり、

スイフトスポーツの M16A エンジン も、例外ではありません。

たとえば、1600cc のスポーツエンジンと言えば、

B16A (VTECエンジン)

4G92 (MIVECエンジン)

4A-G  等が有名ですが、

ボア × ストローク を 見比べてみると、

ボア         ストローク 

M16A        78.0           83.0

B16A         81.0           77.4  

4G92         81.0           77.5

4A-G         81.0           77.0

要するに、同じ 1600cc でも、

この中では、「M16A」 のストロークが、一番長いと いうことになります。

でね、ロングストロークのエンジンで、

サーキット走行等、高回転を多用すると、

ピストンスピード (ピストンが移動するスピード) が、すご~く速くなってしまいます。

そうです! 同じエンジン回転数でも、ストロークの長いエンジンの方が、

ピストンスピードが速くなってしまうのです。

そして、このピストンスピードには、限界値というものがあり、

限界値に近づくと、ピストンとシリンダー間の抵抗も大きくなってしまうのです・・・・。

(だから、超高回転型のエンジンは、ショートストロークなんですよね・・・)

するとね・・・・・、

この抵抗が大きくなった状況で、加速、減速を繰り返すと、

ピストンを動かすことに大きな力が必要となり、

結果、メタルに大きな負担が、かかるんです・・・・・・。

(だって、強烈に引っ張られたり、押されたりするんですから・・・・)

おまけに、高回転を多用する状況では、

油温はかなり高くなっていますので、

エンジンオイルは、どうしても、粘度低下を発生しやすい状況となり、

油圧は低くなりがちです。

この状況で、大きな 「G」 で、オイルが片寄ったり、

アクセル OFF で、回転が低くなると、

オイルポンプから一番遠い、4番シリンダーに供給される オイル量が減少し、

メタルトラブル・・・・・・・・、となるわけです。

ですから・・・・、

この最悪の状況を避けるために、

そして、いつでも安心して、高回転で走れるように、

たとえエンジンオイルが高温になっても、

「しっかり、油圧がかかる 粘度設定 が、スイフトには、重要だ!」 という考えで、

作り込んだのが、TM-SQUARE 「M16A」 エンジンオイルなのであります。ハイ。

以上、TM-SQUARE が、スイフト専用油 として、

5w-40 をチョイスした理由! でした!!

-その他パーツ-
ワイドレンジドアミラー ZC32S  仕様も、設定されております!

2015年02月05日(木)

最近、立て続けに、

「ワイドレンジ ドアミラーの 32用 は、リリースしないんですか?」 って、

ご質問をいただきました。

 

 

 

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ずいぶん前に、リリースしている商品なのですが・・・・・、

もしかして、みなさんに、ご案内していない? と、

急に不安になり、本日ブログを書いている次第でございます。

TM-SQUARE ワイドレンジドアミラー の広告文章を引用しますと、

スイフトのドアミラーって、どうも死角が多い・・・・・。

特に、シートを交換したり、シートレールをローポジ化すると、高速道路の合流や、

車線変更のときに、思わず「ヒヤッ!」 とすることが、多々ありませんか?

TM-SQUARE ワイドレンジドアミラー は、凸面ミラーの採用により、

ドアミラーの後方視界を拡大。斜め後方の死角を最小限に抑制することが可能となります。

「見えない」 ことで発生する接触事故の防止や、サーキットでの駆け引きに貢献する、

ドライバビリティに優れた、ドアミラーです。

また、防眩効果が高い、特殊コーティングを使用していますので、

後続車のヘッドライトによる、夜間の眩しさも、大幅に減少します。

そして、TM-SQUARE の ロゴ は、レーザーエッチング タイプを採用しました。

裏面にカッティングシートを貼付すると、ロゴ の色が変化しますので、

ボディーカラーに合わせた、コーディネイトも可能となりました。(2012年12月 仕様変更)

取付けは、とっても簡単。 付属の脱脂クリーナーで、純正ミラーをシッカリ脱脂して、

製品の裏面にすでに貼ってある、両面テープにて、純正ミラーの上から固定するだけです。

(純正ミラーは取り外さずに、純正ミラーの上から両面テープで貼り付けて使用します)

製品には、ミラーの貼付けに便利な、吸盤も付属しています。

といった感じでございます。

ワイドレンジドアミラー WEB サイト

お値段は、


ZC31S  →  ¥12,500

ZC32S  →  ¥12,500

どちらも 専用タイプ となり、

両アイテムとも、在庫は、◎ です!

以上、TM-SQUARE ワイドレンジドアミラー のご紹介でした!

-その他パーツ-
TM-SQUARE エキマニ (ZC32S 専用品) の体力測定!

2015年02月03日(火)

p112

先日、チラッと、お見せしました

TM-SQUARE の新製品 

エキゾーストマニホールド (ZC32S 専用品)

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(なんだか、究極のチラリズム・・・・・・笑)

でね!

阿部 & 佐藤 のダブル匠にて、

静岡県某所まで、

早速、体力測定に、行ってきてくれました!

ただ・・・、写真がない・・・・・・・。 

(さすが、Sato Style・・・・・・)

気を取り直して・・・、

今回、体力測定(パワーチェック)を行ったのは、

TM-SQUARE 5号車 (もしかして、初仕事!! いや、ボンネットがあるか・・・・・・笑)

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仕様的には、

エンジン          ノーマル

インテーク         ノーマル

センターパイプ      ノーマル

ECU             ノーマル

(だって、新車なんだもん・・・・・・・。)

そして! 体力測定 結果は、シッカリいただいてきましたよ~。

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(上がパワーで、下がトルクです!)

係数等の問題にて、ゲージ(パワー/トルクの数値) があると、

数字が先行しそうですので、非表記としましたが、

なんとな~く、違いは、理解いただけますよね。

田中が評価している ポイントは、

① 2000 rpm 以下でも、明らかな違いがあること!

(これは、ストリートで効きますよ~!!)

② ラップタイムに大きく影響する中速が強いこと!

(3000~5000 rpm は、太くなってますよね~!!)

③ 全域でパワーアップしていて、純正よりパワーが細るところがないこと!

(この特性を、純正のECU で、可能にしたのですからね~!!)

以上の 3点 です。

で、あとは、音質が気になりますよね・・・・・・・・。

じつは、写真は撮ってこなかった、佐藤さんではありますが、

な、なんと! 動画は撮ってきたらしいです!!!

それでは、どーぞ!

(純正エキマニ → TM エキマニ と、途中で動画が切り替わります!)

(純正エキマニ → TM エキマニ と、途中で動画が切り替わります!)

そして、とっても、気になる お値段は・・・・・・・・、

ズバリ・・・・・、


¥185,000

ガスケット、

センサーハーネス、

ガス検証明書  が、付属されています。

で、なぜ? ZC31S より、

少しだけ、お値段が高いかと申しますと・・・・・・、

ZC31S  は、エキマニ と、センターパイプ の2箇所に 

触媒 (そうです、排ガスを きれいにしてくれるパーツ) が、

装着されておりますが、

ZC32S は、エキマニのみに、装着されています。

ということは、より高性能な触媒が必要となり・・・・・・、

お値段が、少々、高くなってしまいました・・・・・・。ハイ。

そして!

リリース開始は、今のところ、

3月上旬~中旬 あたりを予定しておりますが、

もし、2015年 2月 16日 までに、バックオーダーにて、

ご注文いただいた場合は、早割り ということで!

5,000円 を割引 いたします!!

(もちろん、全国の TM-SQUARE 商品 取扱店 でも、対応OK!)

ZC32S オーナーのみなさん!!

どうぞよろしくお願いいたしま~す!!!

駆動系パーツ
TM-SQUARE LSD  ZC32S スペックの 詳細!

2015年01月27日(火)

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いや~、前回で終了しました、

田中ミノル式  FF 機械式 LSD 完全解説   「曲げるための LSD 有効活用法」

みなさん、いかがでしたでしょうか?

LSD が、コーナリングパーツ であることを
もし、少しでもご理解いただけていたら 田中は幸せです。ハイ。

ということで、本日は、

TM-SQUARE LSD (ZC32Sスペック)の詳細を少々。
(そうです 新製品の宣伝です!)

先日のブログ

いよいよ リリース! TM-SQUARE LSD ZC32S スペック!!

でも、お伝えしましたように、


「ストリート では快適に、
そして、サーキット では、強力な ロック で クルマ を曲げることができる」


という コンセプトにて、スタートした ZC32S のLSD 開発。

でもって、次から次へと試作品を作り、開発を進めていくと、

「ZC32S のアンダーステアを解消するには、
今までとは、比較にならないぐらい 強いロックが必要」

という結論に達しました。

そうです、それぐらい強いロックでないと、ZC32S は、曲がらないのです・・・・・。

ただ・・・、LSD のロックを強めるために、
安易にイニシャルトルクを上げたり、カム角を大きくすると、
チャタリングという問題が発生し、ドライバビリティを大きくスポイルしてしまいます。

そこで、我々は、イニシャルトルク や、カム角で、LSD のロックを強めるのではなく、
斜めに切った サイドギア により、アクセル を踏み込むと、ロック がより強くなる
デュアルコア  というタイプの LSD を  ㈱ OS 技研 と共同開発しました。

このデュアルコアを超カンタンに説明すると、

通常なら、イニシャルトルク + カム角によって、
LSD ディスクを押さえつける力 (LSD のロックの強さ) は、決定しますが、

デュアルコア の場合、上記の状態から、
アクセルを踏むことで、斜めに切られた サイドギア の効果により、
LSD ディスクを押さえつける 力 がプラスされ、
より強力なロックが発生する仕組みになっています。

まぁ~、平たく言えば、

「アクセルONにより、イニシャルトルクが増大する」 という
新機構のLSD なのであります。

ちなみに、OS 技研 さんの WEB サイトでは、
「トルク感応型」 と 「回転感応型」 の融合!

という表現が使用されています。

OS 技研 WEB サイト

ですから、ディアルコア LSD の場合は、

ロックの強さ = イニシャルトルク + カム角 + アクセル開度


となりますので、曲げるために必要となる強力な LSD のロックを
ドライバー自身がアクセルにより作ることが出来ること、
そして、そのロックをコントロールできることが、大きなメリットとなります。

この新機構により、
アクセルを踏むとグイグイ曲がる究極のコーナリング性能と、
(マジで笑っちゃうぐらい曲がりますよ~!)
チャタリングのない快適なストリートの性能を両立させた
いかにも、TM-SQUARE らしい、まさに曲げるために生まれた
まったく新しい機械式 LSD が、TM-SQUARE LSD ZC32S スペック なのであります!

もちろん! イニシャルトルク、カム角、そして、サイドギアの角度とも、
前回まで、徹底解説しました、曲げるためのドラテクが、リンクするように、
また、ZC32S に、マッチングするように、
完全セットアップ済みの LSD ですので、そのまま組み込んでいただくだけで、OKです。

そして・・・・・、

気になる・・・・・、

お値段は・・・・・・・、


¥178,000!(税込)


まぁ~、決して安くはありませんが、
このコーナリング性能を体感すると、
決して高くないと、田中は思いますけどね~!(笑)

きっと、みなさんが ご存知の LSD とは、まったく違う、
異次元の 「曲がり」 を体感できると思います。ハイ。

そして、そして、現在、在庫も、「◎」 となりますので、
ZC32S オーナーのみなさん どうぞよろしくお願いいたします!!

ちなみに、「匠工房」でも、好評作業中です!

詳しくは、こちらを!!

ということで、以上、田中の超自信作!
TM-SQUARE LSD ZC32S スペック の 詳細 でした!!

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TM-SQUARE LSD ZC32S スペック の曲がり具合、

TC2000 1分3秒台 の動画でも、ぜひ、ご確認を!

駆動系パーツ
田中ミノル式  FF 機械式 LSD 完全解説  「曲げるための LSD 有効活用法」⑥

2015年01月26日(月)

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今回解説するLSD 装着のメリット。それは、

「コーナー進入時 (減速時) と、高速コーナーで、安定感が増大する」

という 内容なのであります。
(この安定感とは、リアの安定感を指し、
オーバーステアになりにくいという意味合いです)

では、まず、コーナー進入時 (減速を伴うコーナーの進入時) から
解説しましょう!
減速を伴うコーナーへ進入する場合、ブレーキング + シフトダウン
によって、クルマは大きく前傾していることから、リアの荷重が少なくなり、
セットアップによっては、オーバーステアが発生しやすい状況となります。

特に、進入部分が複合コーナーになっていて、
手前コーナーの 「G」 が残ったままのフルブレーキでは、
とてもピーキーな特性となりやすく、場合によっては、
クルマの安定感と相談しながら、ブレーキの強さを決める必要もあります。

このように、コーナー進入時、リアの安定感が不足している状況では、
LSD を装着すると、大きなメリットになります。

なぜなら、LSD の装着によりロック率が上がると、
クルマは真っ直ぐ走ろうとしますので、直進安定性が向上し、
このブレーキング時の唐突なオーバーステアを抑制してくれるからです。

また、少々、余談ですが、よく、1way タイプのLSD では、
減速側の カム角が設定されていないため、

「減速時は、LSD によるロックが発生せず、左右のタイヤがフリーになる」 

という話を聞きますが、これは間違っているように思います。

理由は、いくら減速側の カム角が設定されていなくても、
イニシャルトルク分 LSD は、ロックされるからです。

ですから・・・、減速時の効きが比較的マイルドな
1way タイプのLSD でも、コーナー進入時の安定性は、
オープンデフと比較すると向上します。

※ 上記の解説は、4輪のタイヤがすべてグリップしていることが
条件となります。タイヤが、グリップしていない状況では、
LSD の効きが強い方が、オーバーステアのバランスになることもあります。

では、タイヤがグリップしている状況における デフのロック率と、
減速時の安定感、そして、アンダー/オーバーのバランスを図解しましょう。

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上記のように、デフのロック率が高くなると、減速時の安定感が増し、
ドライバーは、思い切ったメリハリのあるブレーキングが可能となります。

結果、高い進入スピード & 大きな荷重移動を活用でき、それを組み合わせて、
より曲がりやすい状況をドライバー自身で作れることも、
LSD 装着のメリットのひとつです。
(もちろん、LSD のセットアップにも左右されます)

そして、LSD の装着による 強く安定したトラクションは、
高速コーナーにおいても、とても大きな武器になります。

なぜなら、オープンデフ等、デフのロックが弱く不安定な状況だと、
路面の小さなギャップに影響を受け、トラクションが小刻みに変化し、
オーバーステアの原因となる場合があるからです。

また、仮にオーバーステアバランスには至らない場合でも、
この不安定なトラクションは、ステアリング操作や、アクセルON/OFFに、
かなり神経を使う ピーキーな特性となり、ドライバーは自信を持って
攻めることができなくなってしまいます。

そこで、LSD を装着すると!飛躍的にトラクション性能が向上し、
連動して直進安定性も向上。また、トラクションの変化量も少なくなる
(一定のトラクションが安定してかかり続ける)ことから、
独特の 「ドッシリ感」 が生まれ、高速コーナーにおける安定感が増大します。

この安定感は、ドライバーの恐怖心を大きく抑制し、躊躇なくアクセルが
踏めるというメリットとなりますので、特に、トラクションが安定しない車両、
トラクションを掛けづらいハイパワー車両においては、
ドライバビリティを大きく向上させることが可能となります。

それに、トラクションが強く安定していることで、同じスピードで
高速コーナーに進入し、同じようにアクセルを踏んでいても、
エンジンパワーが、より効率よく路面に伝わることから、
コーナーの出口では、スピードが少し速くなるというメリットも加わります。

以下は、デフのロック率と、高速コーナーでの安定感、
そして、アンダー/オーバーのバランスを図解しています。

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デフのロック率が高い場合は、高速コーナーで安定しているという
メリットはありますが、少々曲がりにくくなり、バランス的には、
アンダーステア方向へ。

そして、LSDのロック率が低い場合は、曲がりやすいというメリットは
ありますが、安定感が弱くなり、オーバーステア方向のバランスとなります。

以上のように、減速時/高速コーナーともに、デフのロック率は、
クルマの安定性に対し大きく関与しています。

そして、安定性が向上すると、クルマは、アンダーステア方向のバランス
となることから、どれぐらいの強さでLSD を効かせるかによって、
そのクルマのキャラクターも決定付けられてしまう
とても重要なパーツなのであります。

また、減速時/高速コーナー における
LSD セットアップアップ の 「キモ」 は、
アンダーステアは、さほど強くない状況で、十分な安定性がある
「ちょうどイイ効き」 に設定することです。

さぁ~、今まで、6回に渡りお届けしてまいりました

田中ミノル式
FF 機械式 LSD 完全解説 「曲げるための LSD 有効活用法」

LSDの解説をメカニズムの図解や、複雑な計算式を使用するのではなく、
ドライバー目線(ドライバーが感じ取るフィーリング)のみで、
解説を行うという かなり無謀な企画でしたが、
みなさん、ご理解いただけましたでしょうか?

LSD を使用すると、ドライバーは、どのように感じ、
LSD をどのように活用すれば、速く走れるのか・・・。

ということを、一部でもご理解いただけていたら、田中は嬉しいですね~。

最後に、もう一度、おさらいすると・・・、

みなさんに活用していただきたい LSD のメリットは、

 オープンデフでは、反応してくれない、タイトコーナーの
  アクセルを踏み始める ポイントで、的確にトラクションが反応してくれる

② タイトコーナーのクリッピングポイント周辺で、ほんの少しアクセルを
開くと、アンダーステアが抑制され、急激にクルマが曲がり始める
  (LSD乗り)

③  コーナー進入時(減速時)と、高速コーナーで、安定感が増大する

といったことです。

そして、田中の個人的な見解となりますが、LSD を装着したことに対して、
少々注意が必要な部分は、

 ミッションオイルの交換頻度が高くなる

 アクセルON にて、LSD の ロック率が変化する状況で、
  少しだけ、直進安定性が悪くなる部分がある
  (ステアリングをホールドしていれば問題ない範囲です)

 LSD がロックすることにより、少し走行抵抗が増える
ことから、LSD
のメリットを有効活用できないと、
ラップタイムにアドバンテージがない

 LSD のセットアップ、使用するオイルによっては、
チャタリングが発生し、
ストリート走行での快適性が失われる

 キャンバーがガッツリと付いている場合、内輪の内側角の磨耗が進みやすい

と、なります。

なかなか、書きにくい部分ではありましたが、
みなさんが、今後、LSD を投入するかどうかの判断材料として、
メリットだけではなく、注意点も必要かと思い、誤解を恐れず、
書いてみました。

いや~、かなりの 長文となりましたが、以上が、

田中ミノル式 
FF 機械式 LSD 完全解説 「曲げるための LSD 有効活用法」 となります!

最後に、本ブログを書くために、たくさんのみなさんに、
ご協力いただきました!

TOM’S  レーシングエンジニア の TJ  さん

モーターファン イラスト レーテッド 編集部の M さん

モータージャーナリスト の S さん

内容を確認いただきました K 先生

心からお礼申し上げます。
ありがとうございました!

そして、長編ブログに、お付き合いいただきました みなさん!!
ありがとうございました!!

駆動系パーツ
田中ミノル式  FF 機械式 LSD 完全解説  「曲げるための LSD 有効活用法」⑤

2015年01月24日(土)

p18

では、今回は、LSD が装着されていて、
はじめて活用できるドラテクのお話です。

(そうです! この部分が、LSD 装着における
最大のメリットなのであります!!)

LSD を 「コーナリングパーツ」 として活用する
田中ミノル式 「曲げるための LSD 有効活用法」
それは、タイトコーナーのクリッピングポイント周辺における
ドラテクにあります。

そして、いよいよ、そのドラテクを伝授したいのですが・・・・・、
その前に、まず、オープンデフと、LSD の「トラクション配分の違い」
を理解いただく必要があります。

オープンデフ →  いつでも、左右均等に トルク (トラクション) を伝える

LSD   →  伝える トルク (トラクション) が、状況により左右で変化する

重要なこと、それは、LSD を装着した場合、
直進状態では、エンジンの トルク (トラクション) は両輪に均等に
振り分けられますが、コーナリング & 荷重移動 により、
タイヤのグリップに左右差が発生すると、分配されるトルク (トラクション)
は、左右均等ではなくなるということです。

ちょっと、混乱しますよね・・・・。
だって、LSD が装着されているほうが、いつも左右のタイヤが同じ強さ
(トルク) で、駆動されている、イメージがありますからね・・・。

でもね・・・、よ~く考えてください。コーナリング中、
左右のタイヤのグリップは、いつも、同じではありませんよね?

たとえば、100馬力のエンジンを搭載していて、ストレートでは、
左右のタイヤから、各々50馬力分のトラクションを路面に伝えていたと
しましょう。この状態から、コーナーに進入すると、外輪には、
大きく荷重がかかり、グリップは向上しますが、
内輪は、荷重が抜けた状況となり、グリップは低下します。

こうなると、たとえ デフロック 状態であっても、タイヤのグリップ分しか、
トラクションは路面に伝わりませんので、内輪 30馬力分  外輪 70馬力分
といったように、エンジンのトルク (トラクション) は、
タイヤのグリップによって、左右に分配されてしまうのです。

そうです! ここで言う、トルク (トラクション) の強弱とは、
「路面に伝わるトルクの強さ」 となりますので、
タイヤのグリップ状態によって、変化することになるのです。

問題は、この左右のタイヤに伝わるトルクが、どのように、
振り分けられるかですよね。

それを カンタンに理解するためには、もうひとつ覚えなければならない
法則があります。その法則とは・・・・・、LSDでは、

「負荷が低い方から、負荷が高い方へ、トルクは流れる!」

ということです。

要するに、エンジンから発生したトルクは、負荷が高いタイヤには、
多く割り振られ、負荷が低いタイヤには、
あまり割り振られないということです。

コーナリング中、大きく荷重移動されている状態
(外輪→荷重大 内輪→荷重小) では、タイヤのグリップが左右で異なり、
大げさに言えば、外輪 275幅のタイヤ、内輪 125幅のタイヤ といった
感じとなり、圧倒的に外輪のグリップが高くなります。

この状況で、アクセル(加速)や、エンジンブレーキ(減速)を使用すると、
外輪の負荷(グリップ)が大きいことから、内輪にかかっていたトルクが、
外輪に振り分けられることになります。

結果、外輪の方が強いトラクションを発揮する・・・、というのが、
LSDの正体 (田中ミノル式 ドラテクには、一番欲しい特性)
なのであります。

だって、クリッピングポイントからの加速中に、外輪のトラクションが
強いということは、すご~く曲がることにとっては、好都合です!

たとえば、直進状態であっても、駆動輪の 右に 275幅のタイヤ、
左に 125幅のタイヤ (外径は同じと仮定)を装着した場合、
大きなトラクションをかければ、クルマは左に曲がろうとしますよね?

ですから・・・、
コーナリング中、外輪へ振り分けられるトルクが強い状況では、
とっても曲がりやすい環境が発生するのです。

では、ここまでの解説を図によって、おさらい してみましょう!
まず、直線状態では、左右均等にトラクションはかかります。
(ここは、LSD 装着車でも、オープンデフでも同じですね)

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でも、コーナーで荷重移動が発生すると、内輪のグリップが減少し、
外輪のグリップが増加します。

すると、LSD の場合、トルクが外輪に振り分けられますので、
とっても曲がるのに、有利な状況が発生するのです。

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ただ・・・・、
この曲がりやすい環境を作るには、ドラテクが必要となります。

なぜなら、LSD を装着すれば、どんな状況でも、
クルマは曲がりやすくなるのではなく、
ドラテクを駆使し、ある一定の条件を満たしたときに この
「曲がりやすい環境」 が作れるからです。

では、ドラテクを交え 順を追って、タイトコーナーにおける
LSD有効活用方法を伝授しましょう!

まず、「トラクション性能の向上」でも解説しましたように、
ブレーキングを伴うコーナーの場合、ドライバーの作業は、

① アクセル OFF
② ブレーキング(減速のためのブレーキング)
③ 徐々にブレーキリリース(曲がるためのブレーキング)+ ステアリング
④ 完全にブレーキリリース + 最大舵角

の順です。

たとえば、FF 車両 & 左コーナー で考えると、
グリップの100%をヨコ方向に使用している 上記④ の状況では、
大きな荷重移動が発生していますので、タイヤのグリップは、
右フロント → 大  左フロント → 小 の状況となります。

そして、この状況から車速が落ちる等、少しでもグリップに
余裕ができれば、ドライバーは、ヨコ方向のグリップが不要になる分のみ、
ほんの少しアクセルを踏み、タテのグリップを使用することが可能となります。

もちろん、ここで、ドライバーが少しでもアクセルを踏み過ぎると、
曲がる(ヨコ方向のグリップ)と、加速する(タテ方向のグリップ)の両方を
要求されるフロントタイヤは、グリップの限界を越えてしまい
アンダーステアが発生してしまいます。(グリップの80%をヨコ方向に
使用している状況で、30%のトラクションを加えた状況等)ですから、
グリップのギリギリを狙って、ほんの少しだけアクセルを踏み始めます。

すると・・・・・、このアクセルにより、LSD のロックが始まります!

そうです! 荷重移動により、外輪に荷重が片寄っている状況で、
LSD がロックされることで、トルクを負荷の強い外輪に振り分けますので、
外輪のトラクションは、内輪より強くなり、
「一気にクルマは曲がり始めるのです!」

このクリッピングポイント周辺で、ほんの少しアクセルを踏む
(アクセル開度5%~20%レベル) テクニックこそが、
LSD乗り」 と呼ばれるドラテクなのであります。

ポイントはアクセルを踏む量です。
もし、クルマが加速するぐらいアクセルを踏めば、
タイヤの限界を一気に超えて、アンダーステアとなります。

だから、ここのアクセルは、加速のアクセルではなく、
LSD をロックさせるためのアクセルが必要となります。

また、ここでアクセルを踏むために、進入のスピードを控えたり、
スローインファーストアウトのラインを使用すると、アクセルを踏む
タイミングで、荷重の移動量が少なくなることから、効果が半減します。

ですから、しっかりコーナーへ飛び込んで、クリッピングポイント直前に、
十分に荷重移動している状況を作り、

「ここからアクセルを踏んだらアンダーになるだろうなぁ・・・」

というポイントから、LSDをロックさせるために、
加速させないように、ほんの少しアクセルを開く。

このテクニックこそが、LSD乗り」 の正体であり、
LSD を最大限に曲げることに、有効利用するドラテクとなります。

ポイントをまとめますと・・・・、

1) タイヤがグリップしていること
2) 大きな荷重移動が発生していること
3) 早いタイミングで、ほんの少しのアクセル

という組み合わせが必要となり、一番曲がりやすい状況を作るには、
荷重の移動量、アクセルを踏む量とも、かなりピンポイントです。

(ここは、いろいろなパターンをトライして、
一番曲がるパターンを探してください!)

そして、FF 車両の場合、駆動輪と、操舵輪が同じですよね・・・・・。
ということは、ハンドルが切れた状況で、LSDがロックし、
外輪のトルクが強くなりますよね・・・。

そうです、この曲がるのには、とても好都合なそして、
特殊な状況によって、クルマは、驚くほどグリグリと曲がり出します!

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ですから、はじめは、LSD をロックするためだけに、
ほんの少し踏んだアクセルは、「クルマが曲がること」 によって、
どんどん開けることが可能となり、「アッ」という間に、全開となります。

では、この一連の操作をドライバーの心境を元に解説すると・・・、

① レイトブレーキ気味に飛び込んで、うまくブレーキリリース
(コーナーのボトムスピードを上げるイメージ)

② 完全にブレーキリリースするポイントを ほんの少し早めに設定

③ ここからアクセル踏んだら、絶対にアンダーになるなぁ・・、
というポイントとスピードで、ほんの少しだけアクセルON
(なぜだか、身体にちょっとだけ力が入る・・・・)

④ するとLSD がロックされ、クルマはどんどんインを向く!
タイヤのグリップを超えた、なんだか異次元の曲がり!!

⑤ クルマは強烈に曲がるので、アクセルも一気に開いていく

⑥ えっ・・・、こんなハイスピードのまま、曲がれちゃった

といった感じとなります。
(伝わりましたでしょうか・・・?)

かなり、複雑な話となりましたが、
これが、FF 機械式 LSD のメリットであり、
「曲げるための LSD 有効活用法」なのであります。

ですから・・・・、曲げるためにLSD を活用するには、
上記のような独特のドライビングと、このドラテクに完全リンクした
LSD のセットアップ が必要となり、この両方が そろわない と、
いくらLSD を装着しても、

「タイムが速くならない・・・」
といった状況が発生してしまうのです。

ドラテク的に、よくあるNGパターンとしては・・・・、
オープンデフの時と同じように、アクセルがガッツリ踏める状況になってから、
一気に アクセルON! とか・・・・、
(クリッピングポイント付近にて、ほんの少しだけのアクセルが踏めない)

ブレーキリリースの精度が悪く、クリッピングポイント手前で、
アンダーステアを出してしまう とか・・・・、

進入スピードが甘く、クリッピングポイント周辺で、
大きな荷重移動状態を作れない とか・・・・、

アクセルを早く踏みたいので、立ち上がり重視のラインで進入・・・・では、
まったくLSD を有効に使用できませんので、
上記のドライビングに心あたりのある方は、
ぜひぜひ、田中ミノル式 LSD ドラテクを試してみてくださいね!

では、次回(最終回)は、減速時のメリットを解説します!

駆動系パーツ
田中ミノル式  FF 機械式 LSD 完全解説  「曲げるための LSD 有効活用法」④

2015年01月23日(金)

p17

さぁ~、今回からは、実際にドライバーがどのように
LSD を活用すれば、「今までより速く走れるのか」 といった部分を
お伝えしたいと思います!

ただ・・・、ここから先・・・・、
ドラテクの基本を理解する必要があるんですよ・・・。

ですから!エキスパートの方には、 「もう、知ってるよ!」 と
言われそうですが、「おさらい」 ということで、
少々ドラテクにお付き合いください。

タイヤの タテ グリップ / ヨコ グリップ
まず、タイヤには、
タテ方向のグリップ (ブレーキ & トラクション) と、ヨコ方向のグリップ
(コーナーに対して踏ん張る力) の2種類のグリップが存在し、
ドライバーはそれらを組み合わせて、グリップの限界内で走っています。

このグリップを余すことなく有効に使用するためのドラテク術である、

田中ミノル式   タテ + ヨコ ≦ 10 の法則

詳しくはこちらを!

その①
その②
その③
その④ 

要するに、減速を伴うコーナーにおいて、タイヤの タテ グリップ と、
ヨコ グリップ を 組み合わせることで、進入から立ち上がりまで、
ずっと、タイヤのグリップを Max に活用するためのドラテクなのであります。

では、本題に、いきますよ~!
LSD 装着によるメリット、まずは、みなさん よ~くご存知の
「トラクション性能の向上」 です。

LSD を装着すると、コーナリング中に、大きな荷重移動により、
たとえ内輪のグリップが、大きく低下しても、しっかり、外輪には、
エンジンパワー(トラクション)が伝わります。

ですから、内輪が空転することで、外輪のトラクションが途絶える
オープンデフと比較して、アドバンテージがあるのです。

しかし、メリットは、「トラクションが強いこと」 だけではありません。
特に、クリッピングポイント近辺で、ドライバーが、アクセルを開けた瞬間は、
とても大きなメリットが存在しますので、ちょっと、その状況をイメージして
みて下さい。

ブレーキングを伴うコーナーの場合、ドライバーの作業は、

① アクセル OFF
② ブレーキング(減速のためのブレーキング)
③ 徐々にブレーキリリース(曲がるためのブレーキング) + ステアリング
④ 完全にブレーキリリース + 最大舵角

の順で、クリッピングポイントを迎えますよね?

そして、クリッピングポイント周辺にて、少しでも、グリップに余裕が
できた瞬間、この余裕 (グリップ) を無駄なく使用するために、
ドライバーはアクセルを踏み始めます。

この状況を FF 車両のフロント外輪で考えると、タイヤの タテ グリップ と
ヨコ グリップ の関係は、下記のグラフ(面積)のように表記することが
できます。

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ちょっと、説明を加えると、ブレーキのリリースが完全に終了した後、
タイヤのグリップは、ヨコ方向のみに使用され、そして、曲がりながら
車速が落ちることで、少しヨコグリップに余裕が生まれる瞬間
(上図 A の部分) に、ドライバーはアクセルを踏みはじめます。

しかし、オープンデフ の車両では、このドライバーからクルマへの指示は、
反映されません。なぜなら、この状況でドライバーがいくらアクセル踏んでも、
内輪の空転により、外輪にトラクションが伝わらないからです。

結果、このクリッピングポイント周辺で、タイヤのグリップを有効に
活用することができず、ドライバーは、内輪の接地が強くなるまで、
「待つ」 しか手がありません。

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また、この指示(アクセルON)に対してクルマが反応しないことから、
ドライバーは、その先に存在する とっても重要なドラテク
(次回に説明します)を活用できないという大きなデメリットがあるのです。

いや~、ついに 核心に迫ってきました
田中ミノル式  FF 機械式 LSD 完全解説 「曲げるための LSD 有効活用法」

では、次回は、LSD 装着における 最大のメリットとなる、
究極の LSD 活用法 と ドラテク を 一気に、そして、ジックリ と
解説したいと思います。

みなさん、いよいよ ですよ~!
(明日の夜に、アップできるよう 頑張ります!!)