BILLION OILS
GR 86/BRZ Race 専用油 のお話。 その①

2016年12月22日(木)

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いや~、初の テクニカルデレクター として、

AREA86倉敷(岡山トヨペット)チームと一緒に挑んだ、

GR(ガズー) 86/BRZ Race 2016








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第二戦の岡山で優勝し、








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前半戦は、シリーズTOPで折り返したものの

インジェクタートラブルにて、エンジンを破損した夏以降は、

本当に厳しい戦いが続きました・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。








で、 結果、シリーズ3位







ただ、最後の最後まで、望みを捨てることなく、

チーム 一丸となって、可能性を追い続けたことには、

胸を張れる・・・・・、そんなシリーズでした。












岡山トヨペットのスタッフのみなさん!


阪口良平選手!!






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お疲れ様でした!!!

そして、1年間 本当に、ありがとうございました!!!!!

















とまぁ~、

チャンピオンこそ、取れませんでしたが、

2016 GR 86/BRZ Race シリーズにて、

BILLION OILS の オイル開発 は、進みましたね~!









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ということで!

今年、田中がどのようにオイルの開発を行い、

どんなオイルが、GR 86/BRZ Race 専用油 として誕生したのか、

通常、オイル開発のガチの話など、きっと公表されないであろうことを

少々、語ってみたいと思います。ハイ。










まず、GR 86/BRZ Race のオイルを マジに作ってみよう! と思ったのは、

昨年の夏、BILLION OILS の営業活動の一環として、

FSW にて開催されていた GR 86/BRZ Race に訪れたとき、

谷口信輝 選手 が言った 「ひとこと」 がきっかけでした。




その言葉とは・・・・、


「ストレートで、少しでもアドバンテージがあれば、いくら高くても そのオイルを買う!」



まぁ・・・、すべてがイコールコンディションのワンメイクレースですから、

ほんの少しでも、ストレートが速いということは、強力なアドバンテージになります。



でも、この、当然と言えば、当然のことが、田中にはとっては、斬新でした・・・・。









なぜなら、BILLION OILS を立ち上げるために、


数え切れないぐらい試作オイルを作り、

田中自身のドライビングにて、気が遠くなるぐらい周回した、サーキットテストは、

すべて、「信頼性」 と、「ドライバビリティ」 といった

方向性を重視し作ったものばかりで、

「ストレートの速さ」 を追い求めたオイルが、存在しなかったからです。







でも・・・、数々の開発テストで、我々が得たノウハウは、

ストレートでの速さを重要視する

GR 86/BRZ Race 専用油 というチャンネルでも、

きっと、みんなのニーズに合ったものが、作れるのではないかと、直感的に思いました。




だって、我々が、ひとつひとつ、仮説を立て、それを実証するという、

地道なテストから学んだことには、不動の自信があり、

そのノウハウを 今度は、「ストレートの速さに結びつける」 といったように、

方向性が少し変わるだけなのですから・・・・・・。









で、まずは、ミッションオイルから、開発をスタートさせました。









ちょうど、社内では、 MT-520  & TL70  といった、

BILLION OILS の 柱となる商品群の開発が終了したタイミングで、

これら商品には、大きなメリットが存在していました。


そのメリットとは、なんといっても、

温度に左右されない あの究極のシフトフィールです。

(きっと、ご体感いただいた方には、わかっていただけると思います!)






ちなみに、GR 86/BRZ Race では、少しでも、ストレートで車速を上げるために、

アクセル全開のまま、クラッチを切って、シフトアップを行う 「スーパーシフト」 と呼ばれる

スペシャルテクニックを数多くのドライバーが活用しています。




ということは・・・・・、

「究極のシフトフィール」 が売りの BILLION OILS なら、

きっと、「スーパーシフト」 が、カンタンにできるのではないか?? と考えました。




そこで、まずは、このシフトフィールが武器になるものなのか、

昨年の最終戦 SUZUKA ラウンドにて、

田中と、ほぼ同期の 某おじさんドライバーにお願いして、

まだ、当時、発売前の MT-520 (TL70) を使ってもらいました。


すると・・・・・、絶賛の評価をいただきました。

(いや~、リザルトも、ハンパじゃ なかったですね~!)




これで、自信を確信に深め、

ならば、あとは、どれだけ低粘度化させて、フリクションロスを低減できるかだと思い、

岡山トヨペット(906号車)のテクニカルデレクターに就任したあとは、

徹底的に温度DATAをロギングしました。





だって、どれだけ低粘度化できるかを知るには、

まずは、走行中に、温度がどれぐらい上昇するのかを知らなければ、はじまりません。

(そうです! Maxの油温に、ギリギリ対応できる粘度のオイルを作るのであります!!)









そしたらね・・・・・、

すご~く、面白い、DATA が取れました。








それはね、ミッションオイルって、

最終的には、120~130℃ とかまで、油温は上昇するのですが、

想像していたより、上昇するスピードがゆっくりだったんです。




たとえば、暖気が終了し、

走り出したときの温度が、50℃だとすると、



スタート  →  50℃

1Lap目   →  55℃

2Lap目   →  60℃

3Lap目   →  70℃



といったように、ゆっくり油温は、上昇し、

連続周回で、7Lap とか、10Lap とかすると、

120℃オーバーといった油温になることがわかりました。









そして、GR 86/BRZ Race と言えば、プロクラスは、こんなタイヤを使用します。









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これらのタイヤって、見た目どおり・・・、

タイムが出るのは、かなりの確率で、1Lap 目 なんですよね~。








ということは・・・・・、


予選アタック中のミッションオイルの温度は、50~70℃レベル。



で、この温度域で、120~130℃でも、油膜が切れない

粘度の高いミッションオイルを使用すると・・・・・、

予選アタック中のフリクションロスは、強烈にデカイのであります。

(だって、低温域でのミッションオイルって、水飴のようですからね・・・・・・・)






おまけに、GR 86/BRZ Race の予選は、タイムが強烈に拮抗しており、

0.1秒でグリッドが、3~4位 違うなんてザラ。


また、スピードリミッターが作動することから、

決勝レースのオーバーテイクは、かなり難しく、大きなリスクを犯す状況となります。



ですから、GR 86/BRZ Race にとっての最重要項目は、

予選順位といっても過言ではない状況なのであります。












勘の良い方なら、もうお解りですよね・・・・・。










そう! この予選で、絶対的なアドバンテージを築くために、

BILLION OILS では、この GR 86/BRZ Race 特有の予選環境に、

条件を合わせ込んだ、予選専用 ミッションオイル を開発したのであります!






そうです、



① 連続周回しない! (タイヤの美味しいところは、1Lap目!)

② アタック中の油温は、かなり低い!





という条件に、バッチリ適合させた

超々低粘度スペック の ミッションオイルを作っちゃったんですね~!

(コード GR-511)







まぁ~、それからの快進撃は、

GR 86/BRZ Race のリザルトが物語っております。ハイ。


(もちろん、この予選専用油・・・・・・、

岡山トヨペットの906号車以外も、使っていたりしますね~・・・・笑)









また、決勝に使用する 連続周回可能なミッションオイルも、

予選専用油ほどは、低粘度ではありませんが、

MT-520/TL70 より、少し低粘度方向に設定しています。

(コード GR-521)








ですから、これらのミッションオイルを 予選/決勝と 使い分けることにより、

GR 86/BRZ Race では、大きなアドバンテージと、なるのであります!!











いや~、田中ミノル 頑張ったでしょ~(笑)

















また、少々、余談ですが、

この GR-521 を開発中に、とあるハプニングがありました。







それはね・・・・、

岡山国際のテストで、阪口良平選手 が、

3速に入れて少しすると、ギアが抜ける(ニュートラルになる)と、コメントしてきました。



はじめは、ギアボックスのトラブルかなぁ・・・・、と考えていたのですが、

車載動画を 穴があくほど、何度も見返すと、

2 → 3速に、シフトアップして、トラクションがかかって、0.5~1.0秒後に、

「スルッ」 と、ギアがニュートラルになる感じで、

決して、「スパッ」 と弾かれる感じではないんです。





で、田中が出した結論、それは・・・・・・、

「シフトノブが重過ぎる」 でした。





要するに、86/BRZ のシフトは、

いまひとつ、フィーリングが良くないことから、

純正品は、かなり、重めのシフトノブが装着されています。

(シフトノブを外して持ってみると、あまりの重さにビックリしますから・・・・)



そう、テコの原理にて、シフトフィールが向上することから、

重いシフトノブが装着されているのであります。






でね、この重いシフトノブが、2 → 3速 と、Hパターンの前方に移動し、

その後、トラクションがかかることで、加速G により、Hパターンの後方に

少しだけ、引っ張られますよね。



そうです、その 加速G にて、シフトノブが微妙に引っ張られる

その力だけで、シフトが抜けるトラブルが発生していたのです。





いや~、これには、驚きを越えて、感動でしたね~。

だって、ミッションオイルにて、

それぐらい、シフトが軽くなっているという証ですからね~。




ですから、このトラブル? は、シフトノブを軽いタイプに変更して一発解消。




そして、この出来事にて、BILLION OILS 

GR 86/BRZ Race 専用 ミッションオイルの評価が、

「ググッ」 と上がったのであります!!














ということで、次回は、 GR 86/BRZ Race 専用油 

LSDオイル & エンジンオイル のストーリーをご紹介したいと思います!










つづく!!