匠は、ホント 凄いですね。

2010年04月13日(火)

 昨年末のスーパーバトルで、

僅差でしたが、NA のトップになることができ、

でも、その栄光に甘んじることなく、

 

じつは、スーパーバトルの直後(12月末)に、

タッシー&望月氏 の匠たちと、

ミーティングをしました。

 

 

内容は、ハイパーミーティング2010 を

どの仕様で戦うかです。

 

 

このミーティングは、約10時間にもおよび、

田中と匠たちとの間で、

時には激しく、時には和やかに、

方法論と、コストについて、話し合いました。

 

 

そして、その時点で、

今回のハイパーミーティングでの仕様は、

すでに決まっていたのです。

 

 

その後、すぐにタッシーが図面を書き、

製作物の発注をかけました。

 

 

それから、約3ヵ月半。

 

 

タッシー は、

勉強用と称したエンジンを一基購入し、

徹底的に勉強してくれました。

 

また、望月さんも、

ピロアッパーの開発や、

クムホタイヤの手配をはじめ、

ハイパーミーティングに向けて、

着々と準備をしていただきました。

 

 

そして、製作物が届いたのは、

4月になってからだったのですが、

タッシーは、たった2日で、エンジンを組み、

ECU 適合を取ってくれました。

 

 

p1160465

p1160525

 

 

そうです、

匠たちは、机上で決定した項目を

100% カタチとして実現してくれたのです。

 

 

p1160393

 

 

通常なら、机上で仕様が決まっても、

組み込む段階で、いろんなトラブル等が出て、

妥協をしなくてはならない部分があったり、

 

机上では、効果があると思われたものが、

実際は、効果がなかったり、

反対に、マイナスのものがあったりと、

 

方向修正や、加工が必要だと思うのですが、

やはり匠は、ハンパじゃありません。

 

 

決定事項のすべてを

キッチリとやり遂げ、イベント当日に

1号車を筑波に持ち込んでくれました。

 

 

 

そして、イベント当日の朝一番に、

「データ的に、5秒4は出る」 と、

言い切りました。

 

 

トラブルにより、金曜日の事前テストでは、

まともに、走ることができなかったにもかかわらず・・・です。

 

 

で、実際走ってみれば、5秒3 ・・・・・。

 

 

ホントこの人たちは、

勝負のすべてを知り尽くしています。

 

 

匠たちの、恐ろしいまでの

データ解析力、一瞬のブレもない自信、

そして、机上の話を確実に実現してしまう実行力には、

改めて驚かされました。

 

 

この匠たちが、いてくれたからこそ、

TM-SQUARE は、今回のイベントでも、

トップに君臨できたのだと思います。

 

 

 ただ、他社製のパーツを組み込んだだけでなく、

ほとんどのパーツを図面から製作したことにより、

今後の商品バリエーションに、

大きく貢献することは言うまでもありません。

 

 

部品開発の「究極の姿」。

 

 

このノウハウこそが、

今回のイベントで我々が手に入れた、

最大のものだったと、田中は思っています。

 

 

リミット いっぱいのものを作ったからこそ、

それにマージンを付け加えることで、

みなさんに、安心して使用してもらえると

田中は思うからです。

 

 

 

いや~、でも、匠はスゴイ!

 

 

 

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さぁ~、明日は、ハイパーミーティング です! 

2010年04月10日(土)

いよいよ、明日は、

ハイパーミーティング ですね。

 

 

本日、物流では、明日展示販売する商品を

ガッツリと積み込み、準備万端です。

 

なんと言っても、今回の販売イベントでは、

あの 「ミノ券」 が登場しますので、超お買い得!

 

TM-SQUARE をはじめ、

HYPERCO BILLION ZONE のパーツを購入するなら、

まさに、BIG チャンス です。

 

 

そうだ、TM-SQUARE の新カタログ も、

本日の午後、届きました(まだ、印刷の香りが・・)。

 

もちろん、この できたての新カタログも,

持ち込みますので、

ぜひぜひ、TM-SQUARE ブースに、

遊びに来てくださいね。

 

もちろん、ZONE の摩財適合や、

HYPERCO のレートチョイスに関する、ご質問にも、

マニアックにお答えしますよ~。

 

ナイショですが、スポーツラジアルのチョイスも、

先日の取材で、たくさんのデータが、

できましたので、バッチリお教えします。

(ブログに、書かなければいいんですよ、たぶん・・・)

 

 

とま~、販売イベントの準備は、

バッチリなのですが、デモカーの方が・・・・。

現在、匠軍団により、全開で作業中です。

 

 

 

p1160921

 

 

 

昨日、トラブった、エンジンも、まだこんな感じです・・・・・。

 

 

 

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でも、やってるのが、匠軍団ですからね。

ま、なんとかしてくれると、田中は信じています。ハイ。

 

だって、予選で、ひっくり返って、

グチャグチャになったレーシングカーでも、

翌日のレースでは、問題なく走れるように、

たった、一晩で修復したり、

 

レースまで、1週間を切り、

まだ、フレームだけの新車のレーシングカーを

開幕戦に、間に合わしてきた人たちですからね・・・・・。

 

この方たちに、できないことは無いと、田中は思ってます。

 

(今日も、もし、パーツが足りなければ、

「作りゃ~いい」 って、言ってましたから・・・)

 

明日の朝、会場で、TM-SQUARE の

1号車を見つけたら、

一見の価値はあると思いますよ~。

 

特に、暖気が、はじまれば、

必ず驚いていただけると、思います。

 

 

さぁ~、いったい、何秒が出るのか!

また、NAスイフトの、新しい 1ページ が・・・・・。

 

みなさん、この新たな歴史の証人になるためにも、

ぜひ、明日は、TM‐SQUARE へ !

 

ホント、凄いことに、なってますから・・・・・。

 

田中も、全身全霊で、挑みます!!

今週末は、ハイパーミーティング!

2010年04月06日(火)

今週は、ちょっと多忙な田中です。

 

 

でも、週末は、2日連続の「お花見」 で、

身も心も、バッチリ リラックスできましたので、

やる気モード、全開です。

 

 

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でも、気の合う仲間との「お花見」は、

楽しいですね~。

 

 

 

さあ、今日はこれから、

アイドラーズマガジンンの取材で、

横浜のとある、ガレージへ、出動です。

 

 

そして、

アイドラーズマガジンンの取材が終われば、

その翌日から、REV SPEED の取材が

2連チャン(本庄と袖ヶ浦)。

 

でもって、金曜日には、

スイフトの開発テストを筑波で行い・・・、

 

いよいよ、ハイパーミーティングですね。

 

 

昨年末の、スーパーバトルで

叩き出した、6秒台が更新できるか!!

 

そして、ここ数ヶ月で開発をかけたパーツが、

どれだけ、ラップタイムに貢献できるか、

とっても、楽しみです。ハイ。

 

 

田中の予想では、

 

タービン交換を行ったらしい、「王子号」は、

3秒中盤。

 

SCを搭載した、アールズ号&アリーナ宏有号は、

4秒台。

 

でもって、NA勢では、

トライフォース & サンラインは、

5秒後半~6秒前半 といったところでしょうか?

 

 

気温は、そこそこ上がりそうですが、

スイフトチューニングは、まさに旬・・・。

 

各社、かなり気合が入っていますので、

すんごい、タイムが出るような気がします・・・。

 

 

 

でもって、我らが、TM 号にも、

秘策が・・・・・(フライングじゃないからね)。

 

うっ~ん、言いたいけど、こればかりは、

終わるまでは、言えません・・・・・。

 

 

2009_dec09-04401

 

 

もちろん、狙うは、NA最速の座です。

ということは、やっぱり、5秒台か・・・。

 

 

出るのかな・・・。

 

 

なんと言っても、マージンを削りまくって

出場するだけに、

何が何でもウルトラ ラップ を刻みたいと、思っています。

 

 

イベントの ノリを遥かに超えた、

田中の「生き様」 を

ぜひ、みなさん、見に来てくださいね~。

 

 

 

2009_dec09-01271

 

 

田中が、どれほどスイフトを

「愛して止まないか」

キット、わかっていただけると思います。

 

 

全国のスイフト乗りのみなさん、

応援よろしくお願いしま~す!

 

 

 

2009_dec09-01741

ハイパーミーティング まで あと1週間!

2010年04月03日(土)

いよいよ、来週末は、ハイパミ ですね!

 

走行会へ参加される方も、

たくさん、いらっしゃるのでは、ないでしょうか?

 

 

我々も、現在、準備でバタバタしておりますよ~。

 

 

タイムアタック&レースに出場するため

1号車は、月刊「匠の日」 の翌日から、

横浜市幸浦にある、あの場所(もうバレバレ?)に、

出張中です。

 

 

で、何をしているかというと、

ミッションのOH。

 

もう、7万キロ走ってて、

一回もOHしたことがなく、

オマケに、アクセル戻さず、

全開のまま、ギアチェンジしてましたからね・・・。

 

 

で、そのついでに、

こんなことも、やってます。

ほんのちょこっとですが・・・・・・。

 

 

 

assyefbc88e383a2e382b6e382a4e382af3efbc89

 

 

えっ?何やってんだって??

 

そんなこと言えませんよ~。

ハイパミが終わるまで・・・・・。

 

 

ま、所詮、ミッションOH のついでに、

行うような作業ですから・・・。

 

 

それより、

これらの作業が終わるかどうかの方が、

心配です。

 

 

だって、今週末は、岡山でGTがあり、

み~んな、昨日からいなくなっちゃいましたからね・・・・・。

 

 

来週の金曜日に、ハイパミ前の

テストを予定していますので、

月曜日から本格的に組み込んで、

木曜日までに終われば、

カッコよく、みなさんお前で、お披露目できるのですが、

もし、間に合わなければ・・・・・・、

 

どうしよう・・・。

 

そうなれば、2号車でも走らせますね。

 

 

 

でもって、販売イベントの方も、

気合入ってますよ~。

 

当日の取付けはできませんが、

パーツを購入(後送りも含めて)いただくと、

特権がいっぱい!

 

 

その特権は・・・・・、

現在発売中のREV SPEED を見ていただければ、

 

 

p1140962

 

 

 

思わず 「ウォ・・」 と、いっていただけると思います。ハイ。

 

 

ちょこっとだけ、リークすれば・・・、

 

 

こんなのとか・・・・・、

 

 

p1140976

 

 

 

こんなのとか・・・・・、

 

 

p1140981

 

 

 

そして、こんなのまで・・・・・、

 

 

 

p1140986

 

 

 

ありますので、

みなさん、ぜひ、有効にご使用下さいね。

 

 

 

もちろん、アタック中以外は、田中もブースに、

ずっといますので、

パーツのこと、セッティングのこと、

そして、ドラテクのことなどなど

気軽に相談&情報収集に、来て下さい!

 

 

ハイパーミティングで、みなさんにお会いできること、

楽しみにしていま~す!!

 

 

※ イベントブースでの詳細が決まったら、また、ご案内します!

 

 

 

 

2009_dec09-00371

サスペンション
TM-SQUARE ダンパーキットの詳細説明②

2010年04月02日(金)

TM-SQUARE のダンパーには、

減衰力の調整がついています。

 

 

フロント部分は、倒立なので、

ダンパーの下側に調整する部分があります。

 

 

 

p11509371

 

 

 

そして、リアは、正立なので、

ダンパーの上部に調整する部分があります。

 

 

p11505351

 

 

減衰力を調整するときは、

一番締め込んだ状態から、

何段階戻したかをデータとして、セッティングに役立てて下さいね。

(反対は、ダメですよ)

 

 

でもって、ひとつの目安として、

 

サーキットでは、1戻し~15戻しの全域を使用しますが、

田中が、基本的に使用しているのは、

 

フロント 5戻し~12戻し

リア   8戻し~15戻し

 

そして、ストリートでも、1戻し~15戻しの全域を使用しますが、

田中が、基本的に使用しているのは、

 

フロント 5戻し~15戻し

リア   5戻し~15戻し

 

レベルです。

 

 

また、TM-SQUAREダンパーキットは、

1way タイプですので、

ダイヤルを回すと、バンプ側/リバンプ側ともに、

減衰力が変化します。

 

(バンプ側/リバンプ側を個別に、

減衰力調整することは、できません)

 

 

 

 

もちろん、フロント/リアともに、

ダストブーツも、付属しています。

 

 

 

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p116001511

 

以上、スゴ~く長くなってしまいましたが、

TM-SQUARE ダンパーキットの説明でした!

サスペンション
ダンパー講座④ HYPERCOの登場と減衰力の関係

2010年03月29日(月)

 

ダンパーに求められる、

「スプリングと分業化するための減衰力」 は、

HYPERCOスプリング の登場で、大きく変化しました。

 

 

 

なぜなら、HYPERCO 登場以前のスプリングは、

縮み始めのレート特性が、規定レートより低いタイプが、主流だったからです。

 

 

 

この、プログレッシブタイプのような特性を持ったスプリングでは、

同レートであっても 0G → 1Gまでのストローク量が、

大きくなってしまいます。

 

 

 

下の図を見てください。

 

 

 

 

wait_2

 

 

 

 

たとえば、スプリングレートの表記が、

10kg/mm の2種類のスプリングがあったとしましょう。

 

 

 

これらのスプリングに、

コーナーウエイトに相当する300kgの荷重をかけると、

① のスプリングは、最初から、10kg/mmのレートを発生していますので、

300kg÷10kg/mm = 30mm のストロークとなります。

 

 

 

 

対して、② のスプリングは、初期のレートが表記より低く、

仮に縮みはじめ50mmまでの平均レートを6kg/mmとすると、

300kg÷6kg/mm = 50mm のストロークとなります。

 

 

 

 

そうです、この状態が、「1G」 と呼ばれる状態です。

 

 

 

そして、② のスプリングも、50mm以上のストロークでは、

表記どおり、10kg/mmのレートになると仮定すると、

「1G」 から、荷重が増える分には、両スプリングとも、

まったく同じ分だけ、荷重変化に対してストロークします。

 

 

 

が、しかし・・・、サスペンションは、縮むだけではありません。

「1G」 を境に、荷重によって、縮んだり、伸びたりします。

 

 

 

そして、縮むことに関しては、①も②も同等の変化となりますが、

伸びる部分では、大きな違いが発生します。

 

 

 

当然、1Gまでのストローク量の多い②は、

荷重が少なくなった状況では、伸び側のストロークが大きくなってしまうのです。

 

 

 

 

 

wait_1

 

 

 

 

 

 

この状況を抑制するため、

ダンパーのリバウンド側の減衰を強くし、

内側のスプリングの、伸び上がりを抑制するという、

ダンパーセットが、以前は主流でした。

 

 

 

しかし、HYPERCOスプリングの登場により、

荷重移動によるスプリングの伸びと縮み量が同じとなることから、

このリバウンド減衰による、制御は不要となりました。

 

 

 

結果、バンプとリバウンドの減衰力は、同じレベルとなり、

「スプリングとダンパーの分業化」 が、可能となったのです。

 

 

 

もちろん、リバウンドの減衰力が、弱くなったことで、

ストリートでの乗り心地も、大きく改善されたのです。

 

 

 

HYPERCO スプリングって、スゴイでしょ?

 

 

 

 

 

サスペンション
ダンパー講座③ 理想的なダンパーって?

2010年03月26日(金)

田中の思う、理想的なダンパーの条件は、2つ。

 

一つ目は、

「スプリングの動きに悪影響を与えないこと」 です。

 

スプリングは、荷重に比例して、

ストローク量(ロール量)を決定します。

 

この動きにダンパーが関与しないと、

荷重の移動量に比例して、クルマが傾いてくれますので、

ドライバーは、荷重の移動量が手に取るように把握できます。

 

要するに、「乗りやすい」 「限界がわかりやすい」 といった

ドライバビリティーの高いクルマになり、

セッティングの方向性も非常にシンプルになります。

 

 

二つ目は、

「ダンパーが動き始めた瞬間から、シッカリと減衰力が立ち上がること」 です。

 

みなさんのイメージでは、ダンパーが動き始めるのは、

ブレーキやコーナリングのアクションを起こした時ですよね。

 

でも、実際は、ずーっと、ダンパーは動いているのです。

 

下のグラフは、岡山国際サーキットの

裏ストレート部分のデータロガーです。

小刻みですが、かなり、動いているのが理解できると思います。

 

 

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ちょっと、見にくいですが、グラフ下の目盛りは、

時間軸となり、一番小さな目盛りが、コンマ1秒となります。

 

グラフから読み取ると、だいたい、1秒間に7~10回、

2mm程度、伸びたり縮んだりを繰り返していますよね?

 

 

ということは、ダンパーピストンも、

2mm程度、上下に動いているんですが、

この時、ピストンのシムの中に、

オイルが通過していないダンパーって、結構多いんです。

 

要するに、ステアリングでいうところの

「遊び」 が発生しているということです。

 

こうなると、動きはじめの最初の2mmは、

減衰が立ち上がらないダンパーとなり、

走行中の微振動で、上下4mmの間は、

減衰力がゼロとなってしまう場合があります。

 

この状態で、ギャップや荷重移動により、

急にダンパーが大きくストロークすると、

最大、動きはじめからの4mmの間、

減衰力がゼロの状態となり、

その後、急激に減衰が立ち上がってしまします。

 

 

また、減衰力がゼロだと、

当然、ダンパーのピストンスピードも上がってしまい、

その後、シムの間にオイルが通過しはじめる瞬間、

大きな減衰が突然発生してしまいます。

 

要するに、突っ張ってしまう、バネ成分の強いダンパーとなるのです。

 

 

反対に、最初の1mmに減衰があれば、

途中で、減衰に大きな変化がありませんので、

スムーズでしなやかな、スプリングと荷重の変化量に

的確に応じる、リニアな足廻りとなります。

 

 

 

これが、田中が求めている、理想的なダンパーの

2つの条件なのです。

サスペンション
ダンパー講座② ダンパーでロール量をセットアップするデメリット

2010年03月25日(木)

以前は、車高調と言うと、

ノーマルに比べ、ストローク量が少なくなることから、

その分、強い減衰が必要と考えられ、

レースの世界でも、10~15年ぐらい前までは、

バンプもリバンプも”ガチガチ”の時代がありました。

 

しかし、減衰力の高いダンパーを装着すると、

どうしてもダンパー自体がバネ成分をもってしまいます。

 

たとえば、スプリングレートは、10 Kgf/mmなのに、

それに、ダンパーの減衰力から発生するレート(バネ成分)、10 Kgf/mmが加わり、

ある部分では、20 Kgf/mmになってしまうこともあるのです。

 

 

では、ダンパーの減衰力調整を利用して、

「ロール量」 を変えると、何がいけないかを説明しましょう。

 

 

もし、スプリングのレートではなく、ダンパーの減衰で、

「ロール量」 を変えてしまうと・・・・・、

 

① ダンパーのストロークするスピードによって、減衰(スプリングレート)が変化する。

② ダンパーオイルの温度により、減衰(スプリングレート)が変化する。

 

といった理由で、不都合が発生します。

 

①の場合、ダンパーは、ストロークするスピードが速いと、

大きな減衰力が発生しますので、

コーナーの種類によってダンパー減衰を加味した

全体のバネレートが変化してしまいます。

 

たとえば、ハイスピードコーナーでは、

20 Kgf/mmのバネレートなのに、

ロースピードコーナーでは、12 Kgf/mmになったり、

コーナーの入口では、20 Kgf/mmのバネレートが、

コーナーの中では、15 Kgf/mm → 12 Kgf/mm と

いったように変化します。

 

 

また、②の場合、

ダンパーは、ダンパーオイルの温度が高くなると、

減衰が弱くなりますので、

同じコーナーの同じ場所でも、

最初のラップでは、20 Kgf/mmだったものの、

連続ラップで、ダンパーオイルの温度が上昇すると、

15 Kgf/mm → 12 Kgf/mm と変化します。

 

 

こうなると、ダンパーのバネ成分を加味した、

全体のスプリングレートが変化することから、

タイヤにかかる荷重の増減も変化し、

結局、ピーキーな特性から、

タイヤのグリップがうまく使えなくなってしまいます。

 

もちろん、その時々で、スプリングレートが変化することから、

ドライバビリティも、著しく低下してしまいます。

 

 

要するに、「ロール量」 が多いならば、

「ロール量」 を決めるスプリングのレートを上げるべきです。

 

 

そうすると、どこのコーナーでも、コーナーのどの部分でも、

荷重にリンクした、「ロール量」 となり、セットアップもシンプルで、

ドライバーも動きを把握しやすくなります。

 

これをダンパーで行うと、あまりにも変化してしまう要素が多すぎて、

セッティングもドライビングも複雑になるだけなのです。

 

ダンパーの減衰で、セットアップするのは、

「ロール量」 ではなく、「ロールスピード」 です。

 

スプリング →  荷重の増減によって、”ロール量”を決定する

ダンパー  →  ロールのスピードを決定する

 

 

といった、完全分業が、一番シンプルで、

ドライバーは荷重移動のインフォメーションが把握しやすく、

タイヤのグリップを最大限に活用できるのです。

_その他_
FSW開発テスト・・・・・の内容 ②

2010年03月19日(金)

いやはや、毎日バタバタしてたので、

なかなか、開発テストの報告ができないですね・・・。

 

でも、今日は、頑張って、ご報告を!

 

BBS の凄さは、先日ご報告したとおりですが、

今回のテストは、他にも、テスト項目がありました。

 

 

このテストは、「ナパック走行会」 の中で、

やってしまおうという、強行作戦。

 

 

もちろん、走行会ですから、

豪華ゲスト人も、た~くさん、来てました。

 

 

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まずは、大人気ブロガーの

 

谷口信輝 選手と、

柳田真孝 選手。

 

 

 

しかし、谷口 選手のブログは、どえらい人気らしいです・・・・・。

 

 

 

それから、エンドレス3人衆。

 

 

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なんだか、一番左端の、峰尾選手・・・。

 

 

なんとも言えない、オーラが出てますね~。

 

 

どんなオーラかは、ちょっと言えませんが・・・・・。

 

 

 

ま、余談はさておき?・・、

 

 

今回、開発をかけた、

秘密のサスペンションパーツは・・・、

 

 

 

コレです!

 

 

 

 

 

 

p1130996

 

 

そうです!

ピロアッパーなのです。

 

 

 

なぜ、このパーツを作ることになったかというと、

昨年末の筑波スーパーバトルで、5.8° も付けている、

フロントキャンバーが、足りず、かなりタイヤの

「外アタリ」 が強かったのです。

 

 

イベント後のミーティングで、望月さんと、

トコトン話し合い、出された結論は・・・・・、

 

純正のアッパーマウントが、強烈なGで、変形し、

ダンパーの上部支点が、外側にズレ、キャンバーが戻されているということでした。

 

 

もちろん、純正品は、ゴムとなりますので、

強力な力がかかると、ズレるのは、当然といえば、当然。

 

 

だから、ピロアッパーの試作を作ったのです。

 

 

また、スイフトのストラットをピロアッパーで受けるとなると、

どうしても、装着することで、車高が上がってしまいます。

 

 

このデメリットが、極力発生しない形状で、

試作を作ってもらいました。

 

 

で、走行してみたら、ビックリ!

 

望月/田中ミーティングで、想定していたとおり、

キャンバーが、コーナーリング中に、

戻されることがなくなりました!

 

100R はもちろんのこと、

タイトコーナーで、キャンバーが戻されて発生していた

アンダーステア症状が、解決したのです!!!

 

 

マジ、これはスゴイです。

 

だって、今までは、一旦アンダーステアになれば、

ただ、アンダーステアが、治まるまで、

待つしかなかったのに、それから、ステアリングを切り足せば、

グイグイと曲がっていってくれます。

 

要するに、キャンバーが足りず、

タイヤの角で、走っていた状態から、

強烈な「ヨコG」 の中でも、キレイにタイヤが接地してくれるのです。

 

 

また、ピロアッパーには、もうひとつ、メリットがありました。

 

 

それは、サスペンションの動きはじめの部分で、

今までは、純正アッパーマウントのゴム部がつぶれてから、

サスペンションが、動いていました。

 

しかし、ピロアッパーにすると、ゴムがつぶれることがないので、

荷重の移動量により、リニアにサスペンションがストロークします。

 

 

もう、これは、感動ものです!

 

だって、HYPERCO スプリングに、変更すると、

動きがリニアになって、ドライバビリティーが、

断然上がるように、

 

すごく重要な、サスペンションの動きはじめの部分で、

リニアになるのですから!

 

だから、コーナーへ向かって、ステアリングを切りはじめる瞬間が、

も~、たまりません!

 

 

走行後の田中のコメントも、

 

「フロントキャンバーは、もっと減らせる」

「フロントのスプリングレートも、もっと下げられる」

 

というものでした。

 

 

そうです、今までは、純正アッパーのゴムの動きでステアリングレスポンスが悪く、

それを補うために、大きくキャンバーを付けたり、フロントスプリングのレートを上げたり、

時には、フロントタイヤの空気圧を、3k まで上げたりして、対応していたのですが、

この部分が、リニアに動けば、すべては、解決なのです。

 

 

オマケに、動きはじめが、リニアになったことから、

乗り心地まで、向上してしまいました。ハイ。

 

 

いや~、製品化までには、

まだ、やらなければならないことが、たくさんありますが、

これは、絶対、リリースしたいパーツのひとつですね~。

 

 

それも、装着をカンタンにし、極力、車高変化を発生させず、

コスト的にも、リーズナブルな、固定式(キャンバー調整ができないタイプ)で、

リリースしたいと思っています。

 

 

みなさん、乞うご期待ですぞ!!

 

 

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_その他_
月刊 「匠の日」 開催のお知らせ

2010年03月08日(月)

かねてから、

どうしても開催したかったイベントが、

いよいよスタートします!

 

その名は、月刊 「匠の日」 。

 

このイベントは、

弊社の物流 (東名横浜町田インターから5分!) に、

「匠」 をお招きして、パーツの 販売&取付け を

行ってしまおうという、イベントなのです。

 

 

そうです、月刊ということは、

このイベントを毎月開催しようと企んでるんですね~。

開催日は、毎月末の土曜日&日曜日です。

 

その記念すべき、第一回が、

3月27日(土)、28日(日)に、開催されます。

 

なんといっても、最大のメリットは、

物流には、商品がそろってますから、

その場で納品が可能なことです(当たり前か・・・)。

 

そして、イベントで購入 → 即取付け

 

という、ニーズにお応えして、

パーツを購入したら、

その場で、「匠」 による、取付けを可能としました!

 

 

商品は、すべて定価販売(一部アウトレット品/開発品除く)と

なりますが、「匠」 による、取付け工賃は、

スペシャルプライスを設定します。

 

どれぐらいお得かと言いますと・・・・・、

 

スイフトの 工賃表

スイフト以外の車種 工賃表
 

 

まぁ、ありえないプライスで、

ありえなくハイクォリティな取付け作業が

可能となりました。ハイ。

 

あと、デモカーの助手席同乗走行も、

決行の予定ですので、

(開発の関係上、どちらか1台になることもあります)

 

実際に、気になるパーツを体感してから、

購入するかどうかを決めることも可能となります。

 

 

田中が思う、月刊 「匠の日」 の超有効な利用方法は・・・・、

 

① 事前に「ZONE」 ブレーキパッドを注文 → 当日、交換作業!

 

だいたい、3/中旬までにオーダーいただければ、

月刊 「匠の日」 に間に合うように、

ブレーキパッドを作れますので、

かなり便利かと思います(一部特殊品除く)。

 

もちろん、全車両、全摩材に対応します。

 

発注は、ZONE オンラインショップ にて、

ご注文いただき、備考欄に、

「3/27または、3/28 の匠の日に取付け」 と、

ご記入下さい。

 

返信時に、交換工賃を加えた金額で、ご案内し、

当日、ブレーキパッドをご用意して

お待ちしております。

 

 

② よりどり みどりのHYPERCO チョイス!

 

在庫数、ウン千本の中から、田中と相談して、

こだわりの、レート/レングスのチョイスも可能。

  (だって、物流倉庫ですから)

 

オマケに、そのスプリングを 「匠」 が、

目の前で、バッチリと取付作業をしてくれます!

 

 

もちろん、HYPERCO スプリングのバリエーション内であれば、

どのレート、レングス、ID をチョイスいただいてもOKです。

 

決済は、もちろん、スプリング装着時でOKなのですが、

HYPERCO のWEB サイトから、作業予約を

入れていただければ、お待たせすることなく、

より、スムーズに作業ができると思います。ハイ。

 

スプリング交換のご予約は、こちらからお願いします

 

 

 

③ TM-SQUARE のパーツをその場で取付け!

 

この企画は、スイフトONLY となりますが、

TM-SQUARE のパーツを現地で購入いただいた方は、

その場で、取付けが可能です。

 

エアロは塗装があるので(クリア塗装済みボンネットはOK!)

ちょっと厳しいかもしれません・・・・・が、

その他の商品は、基本的に取付けOKです。

 

 

また、匠パックの日程調整等も、当日行えます!

(匠パックの作業は、丸一日かかってしまいますので、

月刊 「匠の日」 イベントでは、作業を行えません・・・)。

 

 

当然、ECU のその場で書き換えも、

バージョンアップも当日対応します!

 
※ ただ、タッシーが来られるのは、27日(土)の一部の時間帯のみとなります。

ECUの書き換え希望の方は、必ず事前に予約をお願いします。

 

 

また、イベントならではの、

ワケアリ商品や、開発品、中古品等の即売も行います。

(もちろん、上記の商品でも、月刊 「匠の日」 の工賃適応!)

 

「商品の詳しい説明をして欲しい」 とか、

「パーツのメリット・デメリットを理解したい」 とか、

「完全なワンオフ対応(できることと、できないことがありますが・・・) の

打ち合わせ を行いたい」 とか、

「実際にどんな商品か、見てみたい!」 とか、

 

要するに、パーツの購入&取付け 以外にも、

このイベントを通じて、TM-SQUAREのマニアック商品を

より深~く、理解していただけるような、イベントに

したいと思っています。 (ブログで書けない「ウラ話」 も満載?)

 

 

まぁ~、月に2日間だけオープンする

TM-SQUARE をはじめとする、ミノルインターナショナルの

スペシャルショップという感じです。

なんだか、楽しそうでしょ?

 

オープンは、両日とも、10:00~18:00 です。

(近隣は住宅地となりますので、

前日からの泊り込み? 

早朝からの待ち伏せ? は、禁止とさせていただきます)

 

 

会場となる、ミノルインターナショナル 物流倉庫は、

 

 

map

 

住所  

東京都町田市鶴間512-3

株式会社 ミノルインターナショナル 町田倉庫

 

 

もちろん、当日は、カード、ローン対応可です!

 

まずは、どんなイベントなのか、

見学にでも来て下さ~い。

 

 

(パーツの購入&取付けをご希望の方は、

TM-SQUARE WEB サイト内の お問い合わせ に、

作業予約を入れていただきますと、

優先的に作業をさせていただきます)