エンジンオイル for SWIFT

TM-SQUARE エンジンオイル for SWIFTは「ストリート & ワインディング」での使用をメインに、NAエンジン、TURBOエンジンの両方に対応できるよう開発を行った SWIFT専用 エンジンオイルです。
2種類の化学合成油をブレンドしたベースオイルを 5w-30 粘度に設定し、SWIFTに搭載されている各種エンジンとマッチングが良い添加剤群のチョイスにより、長期間、安定した性能が持続するロングライフタイプのエンジンオイルに仕上がりました。
スイフトマニアが、すべてのSWIFTのために作った TM-SQUARE エンジンオイル for SWIFT。
ぜひ、ご堪能下さい!
By 田中ミノル
規格 | : | 5w-30(SAE粘度分類) | ||||||
ベースオイル | : | GⅢ + エステル(100%化学合成油) | ||||||
動粘度 | : |
|
||||||
粘度指数 | : | 167 | ||||||
API | : | SP |
エンジンオイルの劣化には「粘度低下による劣化」と「酸化による劣化」の2種類があります。
まず「粘度低下による劣化」とは、高温、高回転、高負荷といった状況が継続し、エンジンオイルが強い「せん断」を受けることで、エンジンオイルの粘度が低下(劣化)することを指します。 よって、エンジンにどの程度の負荷をかけたかによりエンジンオイルの交換サイクルは、大きく異なります。もし、エンジンに大きな負荷をかけた場合は、3,000~5,000kmが交換タイミングとなり、さほど大きな負荷をかけなかった場合は、その度合いにより5,000~10,000kmぐらいが、TM-SQUARE エンジンオイル for SWIFTのライフサイクルとなります。なお、直噴/TURBOエンジン搭載車両は、ガソリンがエンジンオイルに混入することで、エンジンオイルの粘度が低下する「ガソリン希釈」の影響を考慮し、上記の70~80%あたりがライフサイクルとなります。
また「酸化による劣化」とは、文字どおり、エンジンオイルに酸素が結合することで起こる劣化のことです。エンジンオイルの温度が上昇 ⇔ 下降を繰り返すと、酸化によりスラッジと呼ばれる劣化生成物が発生しエンジンオイルが劣化します。また、直噴/TURBOエンジン搭載車両は、エンジンオイル内へのカーボン混入量が多いことから少し早目のエンジンオイル交換が望ましいと考えられます。そして、短時間の走行頻度が高い車両や、オイル交換後1年以上が経過している車両は、走行距離は少なくても、酸化によってオイルが劣化していますので、オイル交換を行って下さい。
使用油の解析結果
弊社9号車(ZC33S)によるエンジンオイル開発テストにて、ストリート & ワインディング を田中ミノルが 7,500km 走行した使用油を解析したところ、以下の結果となりました。(サーキットは走っておりません!)
新油 | 使用油(7,500km走行後) | |
---|---|---|
外観 | 褐色 | 暗褐色 |
100℃ 動粘度(mm²/S) | 10.62 | 10.47 |
100℃ 動粘度低下率(%) | 基準 | 1.4 |
粘度指数 | 167 | 162 |
まず、100℃ 動粘度は、新油に比べ1.4%程度の低下となりますので、「粘度低下による劣化」がとても軽微で非常に優秀な結果となりました。また、蛍光X線測定による鉄成分の検出量(シリンダーをはじめとするエンジン内部の鉄がどれぐらい摩耗したかを判断)も、各種添加剤の減少度合いもごく僅かとなり、ロングライフを実現するという開発目標を十分に満たした解析結果となりました。
SUZUKI スイフトのエンジンオイル容量は、メーカー整備書にて以下のとおりです。
(オイルフィルター交換時)
スイフトスポーツ
HT81S | 4.3L |
ZC31S | 3.9L |
ZC32S | 3.9L |
ZC33S | 3.3L |
スイフト
HT51S | 3.8L |
ZC/ZD11S | 3.9L |
ZC/ZD21S | 3.9L |
ZC71S | 3.4L |
ZC/ZD72S | 3.1L |
ZC13S | 2.9L |
ZC/ZD83S | 3.3L |
ZC/ZD53S | 3.3L |
ZC43S | 3.3L |
ZC/ZDEDS | 3.1L |
ZC/ZDDDS | 3.1L |
上記規定量を注入すると交換後の油面は、オイルレベルゲージにて「H」と「L」の中間、または中間から少し「H」寄りとなります。(画像1 参照)
※オイルフィルターを交換し下抜きでエンジンオイルが滴下するまで待った場合。
もちろん、上記の油量にて問題なく走行していただけますが、オイルレベルゲージの「H」まで(画像2 参照)エンジンオイルを注入される場合や、オイルクーラーの装着により、4L以上オイルが必要な場合は、別売の0.5L缶を購入して油量を調整して下さい。
※現行オイルの抜ける量は、オイルフィルター交換の有無や、車両の傾き、抜き取り時間等で多少の違いが発生します。

TM-SQUARE エンジンオイル for SWIFT は「ストリート & ワインディング」での使用を想定して開発されていますので、ストリートでは非常に優秀なライフを誇ります。しかし、油温上昇が激しいサーキットでのご使用や、高温、高回転、高負荷が継続する環境では、熱によるダメージにてオイルの劣化が進み、ライフが大幅に短くなってしまう可能性があります。
よって、サーキット走行や、油温が継続的に上昇する環境で使用される場合は、TM-SQUARE が誇る ハイエンド エンジンオイル シリーズ
NA車両(ZC31S/ZC32Sなど) | → | TM-SQUARE M16A エンジンオイル |
TURBO 車両(ZC33Sなど) | → | TM-SQUARE K14C エンジンオイル |
が推奨となりますので、このあたりは、使用環境・使用目的、そして、「どれぐらいエンジンに負荷をかけるか」により、チョイスをお願いいたします。
耐磨耗剤
エンジン内部には、ピストンリングとシリンダーをはじめ、金属同士が接触する部分が多数存在し、どうしても金属の磨耗が生じてしまいます。そこで、エンジンオイル内に「ZnDTP」と呼ばれる磨耗防止剤を使用すると、金属と反応して皮膜を作ることで、この金属磨耗を大幅に抑制することが可能となります。
清浄分散剤
エンジンオイル内には、酸化を受けて発生する酸化物や、燃焼によって発生した蒸気、亜硫酸ガス、窒素酸化物によって生成された炭化物が混入します。これらは、やがてスラッジとなり、エンジン各部に付着します。そこで清浄剤により、錆びや腐食の原因になるこれらの酸化物質を中和します。また、分散剤により、スラッジ等を包み込みオイル内に浮遊させ、底に沈まないようにします。
流動点下降剤
超低温域(-20℃以下)での流動性を向上させるために、処方される添加剤です。 寒冷地でのエンジンスタートを容易にします。
酸化防止剤
エンジンオイルの酸化劣化を防ぐために添加される添加剤です。酸化による生成物(スラッジ等)の発生を抑制しエンジンオイルの寿命を延ばします。
消泡剤
空気が存在する条件下で、エンジンオイルが激しくかき混ぜられると泡が発生します。この泡が原因で油圧が下がり、エンジン各部に送られる油量が減少し多くの問題が発生します。そこで、オイルに溶けない消泡剤を配合することにより、気泡が割れやすい環境を作り、安定したオイルの供給を可能としました。
粘度指数向上剤
常温から超高温まで、粘度変化が少ない(粘度指数が高い)状況でエンジンオイルを長期間安定して使用するため、極々少量の粘度指数向上剤(ポリマー)が使用されています。
ダウンサイジングTURBOエンジンにおいて、低速高負荷での運転時にLSPI(Low Speed Pre Ignition/ロースピードプレイグニッション)と呼ばれる異常燃焼が確認されています。原因は、オイル上がりにて燃焼室に侵入するオイルが起点となるケースが確認されており、これはオイルに配合される一部の添加剤成分が原因と特定されています。
そこで、TM-SQUARE エンジンオイル for SWIFTでは、この異常燃焼に関与する添加剤の量と種類を最適化し、LSPI対策を行っていますので、安心してダウンサイジングTURBOエンジンへの使用が可能となります。




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