フロントバンパースポイラー
時速70kmで感じることができる ダウンフォース の世界
ホイールベースの延長、フロントオーバーハングの増大により、走行中の安定感が大幅に向上したZC32S。
よりマイルド方向となったステア特性は、スポーツドライビングの大きな武器となる反面、バランス的には、どうしてもアンダーステアが強くなってしまいます。
そこで、TM-SQUARE では、フロントバンパー形状にてダウンフォースの発生量を増大させ、フロント寄りのダウンフォースバランスを確立しました。結果、フロントの接地が安定して強くなり、中・高速コーナーはもちろん、低速コーナーにおいても、減速 → 進入 区間にて、アンダーステアを抑制します。また、ストレート区間では、ドッシリとダウンフォースが効くことで、直進安定性も大幅に向上することも、大きなメリットとなります。
TM-SQUARE が作り上げた いや、TM-SQUARE だから作り上げられた ダウンフォース による明らかな違いと恩恵を ぜひ、感じ取ってください。
ダウンフォース発生メカニズム vol.1 フロントバンパー編①
「タイヤハウス内の圧力を減少させるべし」
走行中、フロントバンパーの下を通過した空気の一部は、直接フロントタイヤに当たることから、タイヤハウス内には、大量の空気が流れ込みます。結果、この走行風により、タイヤハウス内は、かなりの正圧(圧力が高い状況)となり、クルマが浮き上がろうとする力が発生しますので、有効なダウンフォースを得るためには、この圧力を抑制することが、とても重要となります。
図のように、走行風が、タイヤを直撃することで、タイヤハウス内の圧力が上がり、車体を持ち上げようとする力 (リフト) が働いてしまいます。
リフト の発生は、車体を地面に押し付けようとする力 (ダウンフォース) の大敵であり、いくら他の部分で有効なダウンフォースを得ても、打ち消されてしまいます。
そこで、このリフト を抑制する「キモ」は、いかに効果的に、タイヤハウス 内の空気を抜くことができるかどうかです。
そのためには、下図のように、車両前面に当った風を横方向に流し、流速を上げてフェンダーアーチの前方で一気に剥離させることが有効となるのです。
このように、フェンダーアーチの前方で風を一気に剥離させると、この風にタイヤハウス 内の空気がピンクの斜線箇所から引っ張られることで、タイヤハウス 内の空気が抜け、圧力が下がります。
そして、より効果的に風を剥離させるためには、クルマの前面に当った空気が車両サイドへと進み始める地点と、最終的に空気が、剥離する地点までの距離を十分にとることです。この距離が長く形状的にも凹凸が少ないと、ボディに沿って進んだ空気は、流速を上げてフェンダーアーチの前方で、一気に剥離するのです。
また、より多くの空気を タイヤハウス 内から引き抜くためには、フェンダーアーチの前方から、できるだけ外側に向かって、角度が付いた状態で、風が剥離する方が有利です。 そこで、TM-SQUARE のフロントコーナーは、特徴的なシルエットとなる 逆R(エグレ)形状になっているのです。
この形状により、フェンダーアーチの前方から剥離する風は、大きく外側に向かいますので、タイヤハウス 内から、大量の空気を引き抜くことが可能となります。
ダウンフォース発生メカニズム vol.2 フロントバンパー編②
「一体式カナードによりダウンフォースを発生させるべし」
TM-SQUARE ZC32S フロントバンパー 最大の特徴である一体式カナード。
フロントコーナーにて、有効なダウンフォースを発生させるため装着された片側2枚の一体式カナードは、小型ながら抜群の効果を誇ります。また、カナードにより発生するダウンフォースは、ボディ下面や、ウイングで得られるダウンフォースと違い、とってもマイルド。ロールやピッチングといった、車両側の動きにより、ダウンフォースが大きく変化しないことも、大きなメリットとなります。
そして、この一体式カナードは、バンパーと同色なら「さりげなく」
バンパーと違う色なら、「圧倒的な存在感」を主張しますので、配色(塗り分け)により、大きくイメージが異なります。
ちなみに、弊社デモカーは、
カナード&アンダーパネル → ブラック
グリル部 → ガンメタリック
の塗り分けとなります。
なお、一体式カナードは、塗り分けと撮影する角度により、かなり薄く見えますが、
じつは、シッカリ 厚みがありますので、強度的にも、ルール的にも、問題ありません。
ダウンフォース発生メカニズム vol.3 フロントバンパー編③
「アンダーパネルにてダウンフォースを発生させるべし」
フロントバンパー 下部を フラット な アンダーパネル(床板)で覆うと、
走行中、大量に ボディ 下面に流れ込む空気が、より スムーズ に抵抗なく
通過できるようになります。
すると、フロントバンパー 下部 と、路面との隙間を 通過する空気の流速が
大幅に上がることから、
この部分の圧力が一気に低下。結果、フロントバンパー 下部が、強力に路面に吸い寄せられることから、
低 ドラッグ にて、大きな ダウンフォース を発生させることが可能となります。
TM-SQUARE ZC32S フロントバンパー は、
アンダーパネルと、路面間で発生する この ダウンフォース を
有効に活用するために、後方まで延長された 長さ 510mm のフラットパネルを装着。
また、アンダーパネル後端には、タイヤの内側に向かう部分が
幅150mmのアップスイープ形状に加工されており、
この部分でも、通過する空気の流速を上げ、ダウンフォースを発生させています。
※アンダーパネルの高さ(路面との距離)は、純正のフロントバンパーに装着されているゴム製のモールと同じ高さに設定されています。