勝手に 「道場破り」 Vol 4  in  岡山国際サーキット攻略法 (ドラテク編)

2011年03月17日(木)

 

 

ドラテクマニアのみなさん、お待たせしました。

今回は、岡山国際の攻略法をお伝えします。

 

長年、GT選手権を戦ってきた経験から、

岡国で、タイムに大きく影響するのは、

①コーナー ②コーナー ④/⑤コーナー の3箇所です。

 

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コース後半部分も、もちろんタイムには、影響しますが、

ウエイトは、圧倒的に、上記3つのコーナーが大きいです。

 

 

では、はじめましょう。

 

 

まず、メインストレートは、4速までシフトアップし、

①コーナーを目指します。

 

 

①コーナー手前で、4 → 3 とシフトダウン。

確実にクリップをかすめ、かなりワイドラインで①コーナーを立ち上がります。

(コースアウト側は、かなり広いです)

 

①コーナーのポイントは、ボトムスピードと、立ち上がりのステアリング舵角です。

 

進入スピードをブレーキで落とし過ぎないように、

ブレーキのリリースをうまく使って向きを変えます。

 

クリップでの向きがどれぐらい変わっているかによって、

出口のステアリング舵角が決まってきますが、

向きの変わりが浅いと、出口でいつまでもステアリングを大きく切ることになり、

立ち上がりスピードが乗りません。

 

ベストなクルマの動きは、ターンインからクリップまでに、

スルスルッと、向きが変わりつつクリップに近づき、

クリップ付近で、ギュっと向きが変わりきるイメージです。

そうすると、少ない舵角で、立ち上がれるのです。

 

 

そして、岡国最大のタイムアップポイントである、②コーナーへと向かうのですが、

②コーナーを攻めるための大きなポイントは、コーナーの手前にあります。

それは、①コーナーと②コーナーのつなぎの部分です。

 

 

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①コーナーをアウトいっぱいに立ち上がり、

3速キープで、今度は、②コーナーのアウトへ、クルマを振るのですが、

この振りは、早い方が絶対的に有利です。

 

エンジンパワーを食われないようにスムーズに、

この区間の振りを行うと、ちょうど振りきったときに、

②コーナーへステアリングを切るタイミングとなります。

 

また、②コーナーは、空力的にも、荷重移動によるグリップ変化も、

非常に大きく影響を受けるレイアウトです。

 

岡国を走った人なら、一度は経験があると思うのですが、

②コーナーをレイトブレーキで飛び込んで、

いつもより少し強くブレーキを踏んだ瞬間・・・・・・・、

クルマは、ブレイクしてオーバーステアとなり・・・・・・・・、なんてことになります。

 

 

これは、まさに②コーナーのレイアウトの影響なんです。

そうです、コーナーに向けて、路面が下っているので、

その区間で、少しでもブレーキを強く踏むと、

「フロントの荷重大 リアの荷重小」 となり、そこには、オーバーステアが、待っているのです。

 

 

ズバリ、田中ミノル式 ②コーナー攻略法は、進入時にクルマをあまり動かさないことです。

 

 

それを踏まえて、話を戻します。

 

①コーナーをアウトいっぱいまで、膨らんだら、

少々、抵抗になっても良いので、素早く強引に、②コーナーのアウトにクルマを振ります。

 

そして、少しだけハンドルを左に切り、右側に少しだけウエイトをかけた状態で、

②コーナーのクリップめがけてステアリングを切り込むのです。

 

この運転をする理由は、ただ一つ。

そうです、この走り方を行えば、その状態からブレーキを踏んだり、

ステアリングを切っても、クルマは大きく動かないからなんです。

 

もちろん、クルマを動かしたくない状況でのブレーキですから、

やさしく、その分、長くが基本です。

 

すると、ハイスピード & 安定した状態で、クリップに向かいますので、

②コーナーも、そしてその後の③コーナーの通過スピードも上がり、

大きくラップタイムが稼げるのです。

 

反対に、ここでオーバーステアになると、運良くクラッシュは免れたとしても、

精神的なダメージはかなり大きいはずです。

 

それが苦手意識となり、

いつまでも、②コーナーを攻略できない人って、かなり多いような気がします。

 

また、スイフトなら、②コーナーは、最終的には、ノーブレーキでOKでした。

もちろん、アクセルは、少し長めにOFF しますが、

ブレーキを踏まずに、エンジンブレーキだけで進入しても、

急激に前荷重になることもなく、とっても安定して、②コーナーをクリアーすることが可能です。

 

でも、これは、かなりの走り込みが必要だと、田中は思います。

 

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それから、②コーナーの立ち上がりで、ギアは4速に入り、

高速S字に向かいますが、

ここは、問題なく全開でクリアー可能です(タイヤが温まるまでは、無理です・・・)。

 

そして、④/⑤コーナーへ向かいます。

このコーナーは、出口がかなり上っており、

アンダーパワーのクルマには、ホント厳しいコーナーです。

 

使用するギアは、3速ですが、最初は2速で走ってみることをオススメします。

ですから、ギアは、ブレーキと同時に、4 → 3 → (2)。

 

④コーナーのインをしっかりクリップし、かなり速いタイミングで、アクセルオン。

 

するとライン的には、⑤コーナーのクリップは取らず、

コースの真ん中あたりでステアリングを切った状態で走行する感じとなります。

 

⑤コーナーのアウト側は、かなり広い設定ですが、あまりアウトまで行ってしまうと、

出口が厳しくなりますので、要注意です。

 

イメージ的に、⑤がインにクリップできるようなら、

④のスピードが足りないか、アクセルオンが遅いと思われます。

 

かといって、アウト側が足りないようなら、

④で、向きが変わる前に、たくさんアクセルを踏み過ぎです。

 

そして、かなり長いストレートへと続き、4速までシフトアップし、⑥コーナーに向かいます。

 

 

 

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⑥コーナーは、岡国で一番のハードブレーキングが必要なコーナーです。

思い切ったブレーキングに合わせて、 4 → 3 → 2  とシフトダウンします。

 

ステアリングを切り込む直前のタイミングから、ブレーキをリリースして、

リリース量に合わせて、どんどんステアリングを切り込みます。

 

また、このコーナーも、出口が上りになっていますので、

できるだけ早くからアクセルを踏みたいので、クリップに付いたら、

少しだけアクセルに足を乗せます。

 

そして、ステアリングが戻るタイミングと同時に、どんどんアクセルを開けていきます。

 

⑥コーナーを アウトいっぱいに立ち上がったら、2速キープで、素早く⑦コーナーのアウトに

クルマを振り、⑦コーナーはアウトサイドから進入します。

 

この、⑦コーナーは、クリップ付近から、コースが急激に下っており、

特にイン側は、窪みのようになっていますので、少し早めからアウトにラインを取ります。

 

ここの出口は、2種類のラインがあります。

 

一つ目は、縁石のまだ、外側にある、緑のコンクリートの上を走るライン。

二つ目は、縁石にタッチせず、走るラインです。

 

ライン的には、縁石のまだ、外側にある、緑のコンクリートの上を走る方が、絶対に有利です。

でも、クルマはかなりバタバタしますので、ハイレートのスプリング、低い車高では、

次の⑧コーナーの進入が安定しません。

 

また、空力デバイスが効いているクルマも、バタバタするデメリットが大きくなってしまいます。

 

ですので、ある程度、車高が高く、スプリングも、さほどハイレートではなく、

安定してギャップを乗り越えることができる車両は、

緑のコンクリートの上を走る方が速いと田中は思います、ハイ。

 

 

で、お次は、通称「便所裏」の⑧コーナーですよね。

 

 

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ここは、ステアリングを切る前に、2 → 3とシフトアップ。

(1型のミッションでは、2速ホールドの人もいるらしい)  3速で進入します。

 

少しだけ、車速を合わせるブレーキを踏み、ノーズをインに向けて、

クリップ付近から、ジワジワとアクセルを踏み込んで、

アウトいっぱい、いや、アウトの縁石をなめるように、立ち上がります。

 

アウト側の縁石は、踏んでもOKですが、角度に注意です。

向きが変わりきらないまま、ステアリングをいっぱい切っている(アンダーステ)状態で、

縁石に乗るのは、危険ですので、ご注意を。

 

でもって、3速のまま、⑨コーナーに向かいます。

 

⑨コーナーでは、3 → 2 とシフトダウンして、セオリーどおり、

アウトからブレーキをリリースしながら進入します。

立ち上がりは、あまりアウトまで行くと、次のコーナーが厳しくなるので、

クルマ1台分ぐらいは、アウトにスペースを残して立ち上がり、

2速キープのまま、アウト側から、⑩コーナーにアプローチします。

 

この⑩コーナーは、出口が上っていますので、アンダーステアになりやすいコーナーです。

だからといって、クリップ付近で向きが変わりきるまで待っていると、

ボトムスピードが落ち、トータルで速くない・・・・・・・。

 

ですから、クリップ付近で、ギュッ と向きを変え、

早くアクセルが全開になることよりも、ボトムスピードを優先します。

 

仮に、アクセルがすぐに全開にならないとしても、田中は、ボトムスピードを優先して走ります。

実は、その方が、トータルタイムが速いだけでなく、タイヤにもかなりやさしいんですね~。

 

 

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⑩コーナーを2速で立ち上がると、短いストレートで、3速にシフトアップし、

⑪コーナーに向かいます。

 

⑪コーナーは、タイヤさえ温まっていれば、全開でOK!

このコーナーを全開で抜けるとき、なんとも言えない爽快感が、訪れますよね~。

田中は、この感覚が、大好きです。ハイ。

 

 

で、最終コーナー である、⑫コーナーとなるのです。

 

このコーナーは、3速のまま、弱めのレーキングをして、

ほんの少しだけ、奥目のクリップを目指します。

 

セッティングされたクルマは、クリップまでの減速区間で、

どんどんクルマが曲がりますので、インの縁石を10m ぐらいなめながら、

徐々にアクセルオン。アウトいっぱいを目指します。

 

また、このアウト側の縁石の外側にも、緑のコンクリートが、存在します。

ここを使用するかどうかは、アンダーステアの量によると、田中は思います。

 

アンダーステアで、向きは変わりきっていないけれど、

アクセルが踏みたいなら、出口ラインをワイドにするしかありませんから・・・・・・。

 

でも、そこには、リスクが存在することも、しっかり理解した上で、トライしてくださいね。

 

ちなみに、田中は、思いのほかクルマが良く曲がってくれましたので、

アウト側の縁石は、使用しませんでした(自我自慢・・・・・)。

 

⑫コーナーは、セットアップの良し悪しが、運転にも、タイムにも、

大きく影響しますので、冷や汗をかき続ける前に、

もう一度、セットアップを見直してみる方が、近道だと田中は思いますよ~。

 

 

以上、岡山国際 攻略法でした!

 

 

 

いやはや、今回も、マニアックですいません・・・・・・。

 

 

 

では、55秒2 のラップを

通称、恋人カメラ からの映像で、どーぞ!