キャンバーシム の数値について

2009年12月28日(月)

現在、大好評をいただいております、

TM-SQUARE のキャンバーシム。

 

今日は、キャンバーシムの

解説が不十分な部分と、

使用した数値に誤りがありましたので

そのことを、お詫びし、明確にしたいと思います。

 

まず、現在、WEB サイトをはじめ、

カタログ、取説等に明記しています、

トーインの数値に、誤りがありました。

 

現在表記されている数値

純正からの変化量 並盛 大盛
トーイン 0°20’レス 0°30’レス

 

正しくは、下記の数値となります。

純正からの変化量 並盛 大盛
トーイン 0°40’レス 0°50’レス

 

 

並盛、大盛とも、

トータルトーで、0°20’

今までの表記されていた数値より、

トーイン量が少なくなります。

 

原因は、弊社のトーインゲージに、

問題がありました。

 

本当に、申し訳ありません。

 

 

また、

キャンバーシムの解説に、使用している数値にも

誤りがありました。

 

現在、WEB サイト や取説では、

下記の説明がされています。

 

ZC31Sのリアサスペンションは、トーションビーム一体式となりますので、

トーイン、キャンバーの数値は、製造時の交差により、すべての車輌が

同一ではありません。

メーカーの整備書によりますと、トーインは、トータルトーで、

IN 5mm(交差±5mm)ですので、基準値は、約 0°50’INとなります。

また、キャンバーの基準値は、-1°00’で、交差±1°00’ となります。

 

とありますが、

トーインの IN 5mmという数値は、

トータルトーでは、約 0°50’IN ではなく、

約 0°25’IN となります。

 

(片側5mmのトーインなら、約 0°50’IN となりますが、

トータルトーだと、約 0°25’IN となります)

 

今後、このようなことがないように、

十分注意して、数値等を表記いたします。

本当にすいません。

 

 

 

また、 ちょっと複雑なのですが、

トーインは車高によって変化します。

 

純正車高と、約40mm車高をダウンした

状態では、車高をダウンした状態の方が、

約5mm (約 0°25’)トーインが大きくなります。

 

よって、純正車高にて、トータルトーが、

イン5mm (約 0°25’) のクルマは、

車高を下げると、インに約10mm (約 0°50’)となります。

 

要するに、トーインは、

トーションビームの公差と、

車高によって変化するのです。

 

また、整備書に記載されている

IN 5mm(交差±5mm)という数値は、

2型の途中あたりで、IN 3.8mm(交差±3.8mm) と

変更されています。

 

これは、メーカーの方で、1型~2型の初期あたりで、

付きすぎているトーインを

修正してきたものと思われます。

 

トーションビームという、

溶接により製造されるパーツの宿命となる

公差がある以上、すべての車輌の

トーイン値が、共通ではないのですが、

田中なりに、平均値を想像すると、

 

純正車高時

イン 5~8mm →   3~6mm

 

車高40mmダウン時

イン 10~13mm →   8~11mm

 

といったように、

年式によって、トータルトーは、変化しているようです。

 

もちろん、純正車高時に、

IN 5mm(交差±5mm) / IN 3.8mm(交差±3.8mm)

ということは、トーインが、0mm (0°00’)でも、

規格内ということになり、

7.6~10mm (約0°40’~ 0°50’) でも、

規格内ということになります。

 

たとえば、トーインが、0mm の車輌に、

TM-SQUARE のキャンバーシムを

使用すると、トーインが減ることから、

トーアウトになってしまいます。

 

 

事実、今までに、トーアウトになったという

車輌が、3台ありました。

 

 

もちろん、大きくトーアウトになった、

アライメントですと、クルマのバランスは、

ウルトラオーバーステアになりますので、

取説等では、トーアウトになった場合は、

安全面を考慮して、使用しないようにと、明記してあります。

 

しかし、セッティングとして、

田中は、少しのトーアウトは、絶対にありだと思っています。

 

数値で言えば、0~5mm ぐらいは、

セッティングの範囲内です。

 

ちなみに、TM-SQUARE 1号車のセッティングは、

現在、アウト4mm (0°20 トーアウト)です。

 

しかし、たとえば、足廻りをはじめとする

セットアップが、弱オーバーステアで

この状態から、リアをトーアウトにセットすると

オーバーステアは、大きくなってしまいます。

 

要するに、キャンバーシムは、

セッティングアイテムだということを

正しくご理解いただきたいのです。

 

セッティングアイテムということは、

アンダーステアが強いクルマには、

すごく効果がありますが、

 

ニュートラルステアや、

オーバーステアのクルマには、

装着すると、バランス的にかなり強めの

オーバーステアとなる可能性があります。

 

(過去に、キャンバーシムを装着したら

オーバーステアが強くなったという報告は

受けていませんが、可能性としてはありうるということです)

 

そこで、可能であれば、

キャンバーシムを装着される前に、

アライメント(トーイン量)を計測し、

その数値から、上記の修正した数値(変化量)を引いて、

どのあたりのトーイン量になるかを

想定した状態で装着するのが、BEST です。

 

もし、事前にアライメント確認ができない場合は、

最低でも、クルマのバランスが、オーバーステアでないことが

装着のポイントとなります。

 

このあたり、キャンバーシムが

セッティングパーツであることを

正しく理解して、ご利用いただければ

幸いです。

 

また、弊社のキャンバーシムを装着後

クルマのバランスが、

著しくオーバーステアとなったユーザー様が、

いらっしゃれば、お手数ですが、弊社までご連絡下さい。

 

今後、このあたりのトーションビームの公差にも、

キャンバーシムで対応できるように、

バリエーションを広げた商品設定にできるよう、

考えてみたいと思います。

 

 

数値の件、本当に申し訳ありませんでした。

 

PS  WEB サイト には、本日修正を入れました。