駆動系パーツ
LSD 基礎講座 ⑦

2009年10月22日(木)

今日の午後、

富山出張から帰ってきた、田中です。

 

ところで、

前回お話した、

イニシャルトルクの話、

理解できました?

 

ポイントは、

最終的なロック率は、

イニシャルトルクとカム角の

足し算で決まると言うことです。

 

 

ここまで来ると、

田中が、LSD 基礎講座 ① で話した、

1way、1.5way、2way の分類分けに、

あまり賛成しないという意味がわかるでしょ?

 

だって、

減速側ではカムによるLSD 効果のない、

1wayタイプと言えど、

イニシャルトルク分は、

減速側であってもロックが発生します。

 

なのに、

「1wayタイプ = 減速側で、いっさいロックしない」

または、減速側で、LSD が効かないということは、

起こり得ないのです。

 

極端な話をすると、

イニシャルトルクが弱く、

カム角の小さな、1.5wayよりも、

 

イニシャルトルクがある程度強い

1way の方が、

減速側で、LSD が効くことが、

あるのです。

 

だから、LSD は、1way、1.5 way、2 wayと

いうタイプで、特性を把握することより、

カム角とイニシャルトルクの

組み合わせで発生する、

トータルのロック率を考えて、

セットアップしていくことが、何よりも重要なのです。

 

おまけに、カム角には、

効きにタイムラグがあったり、

 

減速側のカム角を小さくすると、

グラフの立ち上がり方だけではなく、

最大での効きも減少しますので、

このあたりの味付けは、

かなり複雑です。

 

それを、順列組み合わせで

やり切った、

TM-SQUARE の LSD って、

かなり男らしいでしょ?

 

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